名古屋で散歩




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大阪、二日目の朝です。
ホテルの朝食バイキングは、9時まで。
まさか息子が9時すぎまで起きないとは!で、
まんまと喰いっぱぐれ決定です。
息子が起きるのを待つ間、一人で大浴場に行ったり、コンビニに行ったり、寝ている息子を無理矢理着替えさせて、またコインランドリーにも行った。
それにしても、昨日、駅近くのコンビニで納豆ともずくの3パックを買ってしまったので、昨日の夕食に続き、今朝の朝食も納豆がメイン。
大阪らしいものを早く食べたいものだ。
コンビニから帰って、遅い朝食をとっていると、息子もモゾモゾと起きてきた。
スーパーホテルのベッドマットは、多分高機能で、高反発なのだと思う。だから、寝返りをサポートしてもらえるような感覚で、とても気持ちが良い。枕は、フロントにたくさん並べられていて、自由に選べる。私は、一番高さが低いものを選んだ。息子の言い分によると、せっかくだからその寝心地を楽しむために、たくさん寝たそうだ。部屋の電子レンジで、暖めて、息子も朝食を自分で用意して食べた。
11時くらいに、ホテルを出て、電車でユニバーサルシティに向かった。ユニバーサルスタジオは、昨夏にはフロリダで、ちょうど1年前の春休みにはシンガポールのに行ったし、今回は、乗り物好きなエリザベスお姉ちゃんがいないのですが、HPをみると、特別なサーカスが出し物であるというので、行ってみる事にした。
さっそく、サーカスの場所とりを息子に託して、私はトイレに行って戻ってみると、小雨が降ってきたので、サーカスは中止。ガーン。
屋外の広場にサーカスのセッティングがしてあるのみの大道芸スタイルなので、滑り易いコンディションでは不可能なのだろう。残念だ。
気分を代えて、まだ見た事のない「ウォーターワールド」を観にいく。会場に入って、もしかしたら、これは観た事があるかもしれないと気付くが、まだ息子はあかちゃんの頃の話だ。キャストは、日本人と外国人が混じっているけれど、日本語の吹き替えでわかりやすい。映画と同じく、地球温暖化によって、南極と北極の氷が全部溶けて、世界中は水だらけになり、乾いた土を持つ「ドライランド」を探しているという設定は、息子の興味と重なり、喰い付いて観ていた。映画もレンタルして一緒に観てみようと思う。
USJは、多分4回目だと思う。最初は、まだ娘が小さかった頃で、スヌーピーのエリアだけで終わってしまった。次は、ミュージカル「ウィケット」のショーをどうしても観たくて家族全員で訪れた。3回目からは、もう夫は飽きて、違う場所でショッピングをするというので、まだ赤ん坊のパンダと三人で「ピーターパン」のショーを観るために入場した。ストリートで本場のミュージックショーが楽しめるところが、ディズニーとは違ったカジュアルさがあって、とても楽しめるところだと思う。
時間をみて、「ウッドペッカー」の「アニメ・セレブレーション」のショーを観て、再び、サーカスの上演状況を確認するが、2回目の最終回もキャンセルの模様だった。
だったらと、映画「ビートルジュース」の「ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロールショー」を観に行く。これは、前から観たかったのだが、お化けやホラーキャラクターが大嫌いな娘が反対するだろうと観る事が避けてきたものだ。ビートルジュース役のキャストのみが、日本人で大阪弁。後のフランケンシュタイン夫妻、ドラキュラ、狼男、墓荒らしのヒップとホップはハリウッドキャストなので、英語で歌い踊る形だ。
娘エリザベスは、ミュージカル「ロッキーホラーショー」も観ているくらいなので、この程度のホラーだったら全然大丈夫だと思った。かなりクオリティが高いので、今度は是非、一緒に観たいと思った。
「お姉ちゃんがいないと、ショー中心だね。」
と、乗り物が苦手がパンダは、非日常な感じのテーマパーク巡りを楽しんでいる様子だったけれど、その他のショー型アトラクションは、皆、100分待ちという感じだったし、この雨ではきっと夜のパレードもないだろう。再入場もできないシステムなので、後は、外郭のショッピングエリアで食事をしながら、ちょっとショッピングをして電車に乗った。
ホテルの近くのスーパーで、牛乳やフルーツ、明日の朝食を買ってホテルに戻った。
7時くらいだったので、
「ちょうど8時間の外出だったから、ご飯に換算すると、8杯分、歩いていたという感じ」
と、息子は言っていた。
どうなのかなぁ、と思いつつ、部屋に入り、私は大浴場、息子は部屋の風呂で、フリータイム後、就寝した。
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小学校を卒業したばかりの息子と、
またまた水族館めぐりの旅です。
習い事やスポーツをがんばっている子がいるのと同じように、
息子が好きな事を応援しようと思った結果、
世界中の水族館を巡っている次第です。
春休みは、お姉ちゃんは春期講習もあるし、部活も新入生歓迎公演があり、日曜以外には休みがないので、パンダと二人旅。となれば、目的地は大阪の海遊館しかないでしょう。大阪は、今、いろんな事が揺れている模様で、海遊館もいつどうなるかわからないので、ジンベイザメのカイ君(これは後に今は代替わってユウちゃんとなっている事が判明)に、ちょっとでもたくさん会っておきたいのだろう。冬休みにも、同じ理由で、海遊館は大混雑だった。だから、今回は、一般開場の前の空いている水族館で行われるガイドツアーにも、あらかじめ申し込んでおいた。これで、彼の中での、海遊館に対する飢餓感が解消される事を願うばかりである。
飢餓感というのは、
「海遊館、行きたいなぁ」と、言われ続けるという事である。
かつては、沖縄の美ら海水族館も、一日中DVDが流されて、呪文のようにそう言われてきた。
今は、新しくなった「八景島」の食育ゾーンと、海遊館の3回目の訪問が彼のしたい事らしい。
淡水に焦点されている「京都水族館」は、一度で満腹だったようだ。
彼のこうゆう感性は、本当にわからない、理解不能だ。
彼の水族館へのこだわりは、「自分が水族館をプロデュースするなら」という粋にまで達しており、テーマを持った展示方法などには、メロメロになってしまう。こう打ち出す事で、見に来るお客さんたちが、こうゆう事を知る事ができる、という道筋が醍醐味らしい。
息子には、黙っているのだけれど、実は、今、奈良健康ランドで、アマゾンの危険生物展が行われているらしく、それは食の分野でも、ピラニアの姿揚げなどで、具現化されているらしい。息子のハートをキャッチしてしまう事、確実だ。関東でもやってくれないかなぁ。展示も、それぞれの水槽に、「危険度」の表示があるらしい。ここが、ポイントだと、マニアの母として理解できるようになった。
さて、それは内緒にしつつ、お姉ちゃんの合宿を見届けて、私の演奏の本番の前日に帰京するので、日程は3泊4日。近距離だけれど、ホテル1泊に飛行機の往復という「楽天の楽パック」を使っての予約です。マイルも貯まるし、座席もネットで確約できるし、とても便利で気に入っています。行きは、ANAで伊丹空港、帰りは忍者キャラクターのスターフライヤーで関空の予定です。飛行機の予約は、時間選びが大変重要です。要するに、日帰りをしたい人用の早朝と、勤務後の夜が高いので、その間の昼下がりから夕方の便を選びます。往復ともそうなので、1日目は、ホテルに着くだけ、帰着日もアウトレットに寄ったりと飛行客の身分を楽しむので、中二日の予定。よくガイドブックには、欲張りプランなんかがあるけれど、あれは本当に凄いねぇ。
という訳で、
お昼に、お姉ちゃんたちの合宿を見送って、家を出て、羽田を3時発→4時10分に伊丹空港に到着して、モノレール、地下鉄、中央線を乗り継いで阿波座に到着、歩いてスーパーホテルにチェックイン。途中のコンビニで買った夕飯を食べて、もうその日は終了です。私は、ホテルの大浴場に行ったけれど、息子は部屋のユニットバスを使いました。スーパーホテルは、沖縄での息子との二人旅でも利用させてもらったけれど、二段ベッドになっている部屋が禁煙であるのがありがたい。
夜に寝る時には、息子は下のダブルベッドに降りてきてしまうのだが、夜の自由時間は、彼も自分だけのロフトベッドで漫画を読んだり、DSでゲームをしたいと思うのだ。プライバシーの確保は大事だと思う。館内にコインランドリーがあり、部屋の中に電子レンジと空の冷蔵庫がある。今回は、ここに2泊なので、清掃も断ると、ミネラルウォーター1本がもらえた。チェックアウト時に、浴衣と歯ブラシも変換するので、またお菓子がもらえるらしい。別に何も貰えなくても、いつも歯ブラシも寝間着も持ち歩いているけれど、それがエコにとっては良い事だと評価されると、ちょっといい気分だ。
そんなわけで、狭いホテルの中で、ゴロゴロしているだけの時間が続きました。
旅の一日目は終了です。
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神戸2泊目、最後の朝。
こどもたちは朝の光で自然に目覚め、朝食バイキングに行こうと、
フロントで券を買うところで、
「あ!」と、気付くが言葉がとっさに出てこない。
「we are lock outだね。」
鍵を部屋に置いたままオートロックがかかってしまう状態は、海外で何回もしているけれど、日本のホテルでは初めての経験だ。
まずは朝食をいただいた後で、部屋に戻る時にフロントのお姉さんと一緒に部屋に上がると話はまとまった。
エリザベスも、
「私、小さい子どもたちが、英語を話していて「マミー」とか言うのは全然慣れてしまっているんだけれど、
こっちはこどもでも関西弁なのが、凄いね、っていうかびっくりしたよ。」
と、言っていた。
エリザベスは、今回泊まっているホテルがビジネスホテルなので、
「なんていうかさ、階級が私たちと同じ人が多いっていうか、アハハ、ウフフ、みたいなお金持ちっぽい人、あんましいないね。」
とも言っていた。
エレベーターですれ違う家族連れは、みんなうちみたいに、お母さんはカジュアルスタイルで、
昨年の年末に滞在した高級リゾートホテルのフェスティバホテルの時みたいな、英語を話す中国人のマダムがサングラスしているような人はいないという意味らしい。
朝のバイキイングで同席をしている若いカップルは、お泊りデートらしくブランドバックを持っているけれど、本当はヴィトンのバッグを持っているような人は、ベルボーイさんのいるホテルに宿泊しないといけないね。
服装やバッグ、靴、爪、立ち振る舞いなど、欧米人は実によく観察して、それなりの対応をされる。
お金がないように見られるのは事実だし構わないのだけれど、その反対で、実際よりも金持ちだと判断されると、外国だったら犯罪やトラブルの危険があるね。気をつけよう。
そんな事を、旅はこどもたちに体験させてくれるので、とても良い学習の機会だと思う。
それにしても、女の人は、いったい何歳からお姉さんからお母さんになるのだろう。
彼氏とお泊りデート中の彼女は、「うん」とか「ううん」くらいしか会話が聞こえてこないが、
こども二人と旦那さんを引き連れたお母さんは、あれこれ指示も出しつつ、ビュッフェなのだけれど、彼女の指示通りのものをセレクトした大皿から、それぞれが取り分ける感じでまるで食卓のようだった。パンまでまとめてオーブントースターでまとめて焼いたりしているから、すごいなぁ、と思った。
朝食が終わって、フロントのお姉さんに鍵を持って同行してもらうところで、
エリザベスが本日の私たちの特徴に気付いた。
私が黄色のトレーニングシャツ、パンダが青いフリース、エリザベスが赤いトップスで、
三人揃ってまるで信号機のようなのだ。
フロントのお姉さんには、もう自分から言ってしまう。
「今日の私たち親子は信号なんです。」
吹き出すのを必死でこらえながら、
「わざと、あえてではなくて、ごく自然にですか?」
と質問されたので、
「はい、ごく自然に、偶然です。」
と、答えた。
これで、私たち親子は、彼女たちの楽しい昼休みの話題になる事間違いない。
荷造りと忘れ物の点検をして、9時半くらいにチェックアウト。
スーツケースを宅配便でお願いしたので、機内持込みのパソコンを入れたリュックキャリーだけになった。
歩いて三宮駅からポートライナー(モノレール)で神戸空港に向かう。
本当は、神戸空港から羽田にいければ良いと考えたのだけれども、
何故かとれなかったので、神戸空港から関西空港行きのシャトル船に乗って移動するという計画で予約をしていた。
しかし、このプランは、後に失敗と猛省する事になるのだ。
前日までの雨はあがったものの、低気圧の影響で波で大荒れで、欠航はしないものの「かなり揺れます」という案内があった。そして、30分間、本当にかなり揺れたのだ。
神戸空港から羽田に行く便がとれなかったのは、神戸空港が私が思っていたような空港よりも、かなり規模が小さく、便数もごく僅かとすぐわかった。
私は、地図をみながらプランを考えていたので、丸い弧を描くような海岸線を弓の弦のようにまっすぐ海路でショートカットできるシャトル船は、とても合理的で時間の短縮だと思った。実際、神戸からのリムジンバスは1時間くらいなので、短いは短い。でも、天候を考えて大丈夫と判断してから予約をするような慎重さがあっても良かったと思った。幸い、船酔いまでにはいかなったけれど、船には注意と、自分の中でのチェックポイントができたなぁ。きっと、今後は、エリザベスが予約する前にストップをかけてくれると思う。
利用をしているのは、中国人のご家庭が多かった。荷物の量がハンパ無かったので、船でひとまとめに運んで空港に行けるのは利点なのかもしれない。
そして、KIX(関西国際空港)に到着。もしかしたら、「りんくうプレミアムアウトレット」に行けるかも?と、4時間くらいの時間をとってあったのだが、こどもたちは空港でゆっくりするのも好きなので、マクドナルドでお腹を満たした後は、空港のインターネットカフェで漫画を読みながら寛ぐ事にした。
KIXは、初めて利用するけれど、吹き抜けのスケールも大きく、とても快適だ。ここになら、何時間でもいられる雰囲気だ。ネットカフェにはシャワールームもあったくらいだ。3時間のパック料金で過ごした後は、ユニクロやソニープラザで買い物もして、預ける荷物もないので、スキップ搭乗手続きであっという間に搭乗ゲートについた。
飛行機の発着時間は、早朝と夕方からは安く、午前と午後は高い料金設定になっている。私の選んだプランだと、午前や午後を選んだ場合は追加料金が発生するために、4時以降の便にする必要があった。4:15発で、5:15着だとすると、7:15からの紅白歌合戦にギリギリ間に合うかなぁ、と思っていた。すると、飛行機の離陸が遅れて5:30くらいに羽田に着いたけれど、最寄り駅に7時に到着。やはり機内預け荷物をターンテーブルで待たずに済むと時間の節約になるなぁ、と思った。海外にも手荷物だけで行けるような旅達人になりたいなぁ。
最寄り駅のタクシープールに数台の待機がある事をエリザベスが確認、パンダはiPhoneでNHKラジオを聴く担当で、ママがおゆうぎ会でやった「きゃりーぱみゅぱみゅ」をさぞ見たかろうというオペレーションが姉弟で発動されたようだ。駅のコンビニで年越しそばを買って、紅白出場歌手が大階段から降りてくるところは、タクシーの中で、パンダとヘッドフォンを片方ずつで実況を聞いていた。後年になって、微笑ましいなぁ、とこどもたちが私を気遣う気持ちを思い起こす事となると思った。
6泊7日の関西旅行は終了。
ボケ防止と記録のため、毎朝、起き抜けのお茶を飲みながら、こどもたちが起きるまでの自分の時間に、
少しずつ書き貯めておいた日記でした。
長くおつきあいいただきありがとうございました。
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いよいよ今日は晦日だ。神戸で過ごす晦日は、土砂降りの雨だ。
ホテルの朝食バイキングの後、しばらく部屋で休憩して、
雨の中、持参のそれぞれの折りたたみ傘をさして駅まで歩いているうちに、
ふと見ると、もうパンダの腕はビショビショだ。
「傘が小さいのかもしれない」、と思い駅前のLOFTに飛び込むと、すぐ1階に傘コーナーがありました。
「今日を楽しく過ごすために、3人揃ってワンタッチ自動閉開傘を買おう!」
と、思いついた。パンダの傘は、もう激しい雨風でおちょこ状態だった。
通学用のランドセルにいつも入れているジョイフル本田の525円傘、役目終了だ。
だいたい2500円くらいの傘を3本買った。
「1980円じゃない傘、生まれて初めてだね。」
と、エリザベスは大喜び。
雨の中歩くのも、しばらくの傘のボタンの開け閉めに慣れる事に集中しているので、とても楽しく歩いている。自動閉開傘の価格もだいぶ下がったものだなぁと思う。
歩いての目的地を「北野」の雑貨屋さんとする。
しかし、この雨の中、方角を間違えて坂道をゆるやかに昇っているうちに、絶望的になり、
タクシーを拾い、ビョショビョでヨレヨレの地図を恐縮しながら渡した。
京都から使っているガイドブックは、「三都 京都、大阪、神戸」となっているまるで私たち専用のような地図があり、旅の後半の今では、必要なページを破いてポケットに入れて持ち歩いてしまっている。こんな雨日は、地図をジップロップに入れるとか、地図専用のビニールポーチなんかを買っておいた方がいいな、と思った。
そのタクシーの運転手さんのおすすめは、
「今、神戸に青いターバンの女(絵画)が来ているけれども、1/6にはもう帰ってしまい見られないから、是非今のうちに行ったほうが良い」という。フェルミエールの絵のポスターは、街中に貼ってあるのを見て気になっていたのだが、場所を聞くとなんと、ホテルのすぐ側の市立ミュージアムだった。頭に付箋を貼る。
北野の異人館街に到着。雨は、ものすごく激しいので、坂道は滝のように水が流れていて、すでに靴もビショビショだ。
目的地の雑貨屋は、手作り1点物を1坪の小さな店で商っているらしい。
地図を頼りに行ってみると、なるほど、スナフキンの家くらい、ちょうど畳2つ分の大きさだ。
しかし、まさかの年末休業中。外観の写真だけ撮っておいた。
目的地がなくなったので、周りをチラ見して、風見鶏の洋館まで行ってみたが、ズボンもビショビショなので、建物に入るのははばかられ、どこかのカフェで休憩しようと思った。
私好みの「ハウルの動く城」のハウルの部屋のようないろんなモノで溢れている不思議なカフェがあった。「恐れずにドアをあけてみなさい」とドアに書いてあるので、あけてみると、長髪のお兄さんが、「犬、大丈夫ですか?」と、言った。
もちろん、私は大丈夫なので、
「はい。では、入る前にご挨拶を。」
と、犬用の挨拶の作法として、手を前に差し出した。
犬には、お辞儀よりも、自分の匂いを嗅いでもらうのが挨拶で、本当は肛門の方が良いらしいが、私はいつも手にしている。
実家で犬と猫とを兄弟のように育ち、一緒のベッドで寝ていた私は、全然大丈夫で気にならなかったのだが、エリザベスは、
「うわ、大きい!」
と、想定よりも大きなシェパードに似た洋犬だったので、たじろいだ。
パンダは、もう「無理」と後ずさりしている。
「ごめんなさい。私、本当にこのお店に入りたかったのだけれど、また今度にします。」
と、詫びた。この巨大犬と共に飲むお茶の時間は、楽しそうだ。また、いつか。
犬の人にとっても残念だったと思う。
私たちが違う地方から来た匂いも珍しいけれど、普段、幼稚園の鶏などが近くにいる生活をしているので、すっかり匂いが染み付いているので、とても興味深い匂いを私は持っているようで、たいていの犬さんは、「嗅がせてください」とか、「どしたの?」と、言って寄ってくるのだ。
結局、見学用の洋館のカフェに雨宿りがてら入り、まだ11時だけれども1度目の軽い昼食とする事にした。私はスープとパンのセット、エリザベスはサンドイッチのセット、パンダはチョコケーキとココアを注文した。北野ホテルの料理がでてくるとの事で、パンも手作りで美味しかった。茶器やお皿も神戸らしい。そして、お客さんはまだランチの時間には早いので私たちだけ。とても良い雰囲気を楽しんだ。
本当は、「うろこの館」も見たかったのだが、それはまた次回という気持ちになって、「傘をささずにいられる場所」と思って、エリザベスが行きたがっていた「モザイク」ショッピングセンターに行く事にした。タクシーもすぐつかまった。
モザイクと、隣にはまだ準備中の大きなショッピングモールができている所から営業という感じだった。ハーバーランドは、これから発展する街といった感じだ。なんだかシンガポールのマリーナベイサンズのショッピングモールに似ている。建物の中に川があるのも、今のトレンドなのかもしれない。
傘をさしたくなかったのに、モザイクは、小さな家がモザイクのように並んでいるという設定なので、全ての店に入るのに、傘が必要だった。(泣)
これには相当めいってしまい、こどもたちも貯まっていた不平不満も出てきて、私もそろそろブチ切れてしまった。エリザベスが、すぐにとりなして、パンダも迷子にならずに付いてきたが、ちょっとの間、私は態度を変えていた。この旅でのリーダーが誰かを、示しそうと思った。
女親一人でこどもを連れて旅をしていて、それぞれ自分の小遣いを管理しているような年齢になり、それぞれ自分の主義主張もあると、時々、「この旅の目的は何か?主催は誰か?」を示さないと、援助交際のように貢いでいる都合の良い大人になってしまう。もちろん、それぞれの希望には耳を傾けるけれど、決定するのは出資者の私の筈。私がこどもたちのご機嫌をとるような事をする必要はないわけで、むしろスポンサーである私の機嫌をとるのが筋だ。自分の旅費を払えるようになったら、こどもたちと違う関係を築く予定もある。
今は、「こどもたちに、善かれと思う経験をさせる教育の一環」としての旅が目的なので、もう少しリーダーとしての役割を示した方が良いのかもしれない。
先ほど、うっかりゲームセンターに行く軍資金の小銭を渡してしまったので、それも返金してもらった。私のお金と、彼らの管理しているお金はきっちり分けよう。そして、彼らのお金は、自分で働いたお金ではない事も、時に折り気付かさねばいけない。アルバイトが禁止の高校で、高校生は学業が本分だと私も考えているけれど、エリザベスの年齢なら、もうアルバイトを経験しいる子もいる。お金については、またじっくり話し合いたい。
気分を変えるために、
近くで平清盛展をやっていたので、入館料を払い、見て廻った。衣装の展示もあり、実物大のマツケン人形との記念写真コーナーもあったが、遠目でみた。
地下鉄で、元町に移動。中華街で美味しいと評判の「民生」というお店にいった。名物のザーサイ炒飯、エリザベスがずっと希望していた水餃子を注文した。時計は2時すぎ。食事時には、行列の店にすんなり入る事ができた。
昨晩の屋台中華も美味しかったけれど、ここの中華は名店の味という感じで、本当に美味しかった。ザーサイは、くせがなく、パンダでも大丈夫だったので、自宅用に自家製ザーサイも買った。
歩いて、市立ミュージアムに。
フェルミエールの「青いターバンの女」をやはり見ておこうと思う。
チケット買うのに並んで、「青いターバンの女」の前では、最前列鑑賞の列に30分くらい並んだ。エリザベスは、生まれて初めてみる「本物の絵画」を前に感動で涙していた。絵の持つ力というのを感じられる感性が育ってきたようだ。
さて、私たちの冬休み旅行も残り数時間となった。心残りのリストをあげてみると、
エリザベスの目的の買い物の「財布」があった。
高校生になり、校内のカフェテリアを利用する時など、財布だけを持って移動する事があるようで、財布と携帯、携帯ストラップが、制服のアクセントになるようなのだ。
丸井に入ると、エリザベスは、自分の小遣いで買える身の丈を知っているようで、お買い得ワゴン中から、ブランド品でない折り財布を選んで買っていた。2000円。
亡くなった祖母が、
「お財布を買ったら、それに入れる中身がなくなっちゃったよ、って事があったらいけないよ。」
と、高校生当時、音高生はヴィトンの財布の子が多かったので、そんな話をしていた時に、言ってくれた言葉を思い出した。
パンダも文句を言わずにがんばった。
通りがかりに、GAPがあって、クーポンのくじ引きがあり、
パンダが50%オフを引き当てた。
でかした!パンダと、女組は物色に走る。
終了後、お姉ちゃんが、
「次は、パンダの好きなところに行こう。ブックオフを見かけたよ。」
と、ビルの5階に行ってみると、パンダの好きなバトルスピリットの中古カードがたくさん並んでいた。パンダは、とことん、選んで選んで財布と相談しながら、レアカードを探す時間を楽しんだ。私は休憩コーナーでiPhoneでメールのチェック。エリザベスは、少し店内を見て、隣の書店に移動した。
今日は昼食を2回食べたけれど、6時すぎると夕飯用にお腹が空いたので、食事場所を相談。
パンダは、この旅でまだ1回もマクドナルドを食べていないのを主張するが、(ロッテリアはあったけど)、
私の顔を見てすぐ撤回し、
「あ、神戸らしいものを食べるだんだったね。」
と、自分から空気を読んで言った。
エリザベスは、人生初の喫茶店に行ってみたいというので、
「英國屋」に入る。二階が禁煙となっていた。
パンダは、喫茶店のナポリタン(目玉焼きトースト付き)、私は賄いドリア、エリザベスはエビドリアを注文した。ここは、東京にもあるらしい。禁煙対応があったら行ってみたい。(パンダが喘息持ちなので)
帰路につく事にする前に、エリザベスが「最後にあの桃まんをもう1回食べたい」と言った。
昨日、帰りがけに1個80円の桃まんを買って、それを3人で一口ずつ食べたのが忘れられないそうだ。一人1個にすれば良かったのだが、旅先では慎重ルールが適応されるのだ。
中華街の記憶される屋台に行くけれど、すでに本日の桃まんは売り切れ。他のお店も覗くが、何かが違うらしい。
私の実家は、母がピアノ教室をやっていて、夕飯時とレッスンの時間はいつも綱渡りで、母はちょっとした空き時間に曲芸のように夕飯の仕度をしていた。だから、出てくるものは何でも感謝して食べるのが当たり前で、あまり希望とかも言った事はなかった。
エリザベスは、食の専門家の義母の血を濃く引いているらしく、毎日、高校に自分で作った弁当を持っていっているくらい食を大事に思っている。
私が仕事でエネルギーを使うのを理解して、出すメニューにケチはつけないけれど、自分でプロデュースする夕飯には、いつも工夫を忘れない。だから、美味しそうなものを売っていた場所もちゃんと覚えているのだと思う。
私はパンダと二人だけで沖縄旅行(後から父親も合流)もした事があるけれど、その時は、いつも食事時には「お姉ちゃんの話」をしていた。私が音に敏感なように、エリザベスは「食」にデリケートな感性を持っているようだ。
吟味の結果、「パンダまん」をひとり1個ずつ買って、その場で食べ、
おみやげ用の「桃まん」「肉まん」は購入しない事になった。今の感動を大事にするという事からだ。できたての皮の風味は、時間がたつと薄れるからだそうだ。リーダーとしては、専門家の意見を尊重する事した。
だったら、デパ地下にいって、お正月三が日を楽しく暮らす食材を見つけようと、ぷらぷらしたが、これから飛行機に乗る荷物を考えるとなかなか手が出ない。「神戸旧居留地の壁」というシュー生地のラスクをお土産用に1個買って、美味しくてもうホテルで完食してしまったので、それを探したけれど、見つからなかった。
アイシングしたクッキーのコーナーがあり、値段は1カプセル378円。小さいクッキーは値段調節のためにマシュマロが入っている。ここでも、エリザベスは吟味を重ね、なるべくアイシングクッキー率の高いクッキーをセレクトした。帰ってから食べるのが楽しみだ。アイシングしたクッキーはみんな大好物だ。
ホテルへの帰路ももう最後。
大丸デパートを出ると、フェンディ、ドルチェ&バッカーナ、シャネルがあって、バーニーズNYのお向いのミュウミュウの2階が、ホテルのエントランスだ。
最高の立地のビジネスホテル。次に神戸に来る時も、絶対に「ヴィアマーレ神戸」にリピートしたいね、と話す。
高級ブティックが立ち並んでいて、道路の幅が広くて、いろんな国の人が歩いているところが、シンガポールに似ている。神戸を歩いていて、何度もそんな会話をしていた。
こどもたちは行った事はないからわからないかもしれないけれど、大阪の道頓堀はソウルの明洞に似ているかもしれない。
こどもたちを連れて、初めて関西に行ってみた。7日間、ゆっくり家から離れてリフレッシュする事ができ、そしてこれからの日常も、思い出話を楽しめると思う。
いろんなまとめの作業の会話は、いつしか自然と次の旅行の計画の話になってしまう。
私は旅好きを自認していて、ひとつの学期が終了するとビタミンT(たび)が欠乏してくるなぁ、と思うくらいだけれども、うちのこどもたちも、すっかりもうそうなっているのかもしれない。
そして、海外を含め、いろんな目的地候補でいつも必ずエントリーされるのが、
こどもたちに大人気の「お台場」だ。
2年前の冬休みはエリザベスが中2でまだ塾の冬期講習があったために、連泊をさけて都内、お台場1泊だけ旅行に行ったのだ。
こどもたちには、これがとても好評で、ことあるごとに、リピートしたいといってくる。
買い物して、荷物が増えたらホテルに置いて、また遊びに出るという距離感を楽しむのが良いらしい。夜景も「レインボーブリッジが見えない方確約」のプランだったけれど、それもまた良かったらしい。あんまり言われるので、メルマガを購読してお得な情報は見逃さない事にしているけれど、それは今のところ内緒にしている。娘の部活の都合とあわせないといけないし、来年からは、パンダも中学生で部活がはじまるかもしれない。
パンダが中学生になるのかぁ。
もう電車の改札をくぐるときの「ピヨピヨ」電子音も聞こえなくなるのだなぁ。
こども料金も、12歳からは適応されないところが所々あり、
スパッと切り替わるというよりは、フェードアウトという感じだ。
ホテルの朝食バイキングも12歳から大人だった。
あんだけ食べるのだから、こちらとしてもその方が気兼ねがないくらいだ。
帰りも荷物は、ほとんど送ってしまうので、いつものように帰宅してからの洗濯作業を楽にするように、「エマール洗い」「洗剤洗い」とこの段階で汚れ物を圧縮してパッキング。ホテルのコインランドリーで洗濯済みの衣類は、またすぐ使えるように収納。食品類は、万が一に備えて汁がでないように厳重にくるむ。
今回も、仕事用にいろんなおもちゃを買った。ゴムでお辞儀をする人形シリーズ、世界の画家シリーズのマグネット人形が指人形サイズであり、これで私の「人形劇場シリーズ」の即興劇にダリさん、モネさん等の巨匠が4人も加わった。ダ・ヴィンチさんも売っていたけれど、似ていないので買わなかった。
京都でパスタ皿くらいの古風な皿を買いたかったけれど、ピンと来る出会いが無かったなぁ。神戸には須磨水族館もあったそうだから、そこも次には行ってみたいだろう。
今度はこんなに長期旅でなくても良いから、ふらっと関西に来れると思う。鉄道路線や地形もだいたいわかってきた感じだ。
次の春休みは、お姉ちゃんは部活で忙しいから、俺とママとで海遊館かなぁ、なんて話もでていたぞ。
そんな話で盛り上がる中、それぞれ就寝。
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大阪への出発の日です。
宿のチェックインまで海遊館にいたいので、なるべく早くの出立です。
大阪の「世界の大温泉」は、線路から見えるので、大阪を訪れるたびに気になっていて、どんな世界中体験ができるのか楽しみだった。岩盤浴にも力を入れているようで、宿泊して自分たちの部屋を持てば、個人行動もある程度できると思った。娘は岩盤浴が好きなのだが、私はこれもサウナも長湯も苦手。パンダは、プールを堪能したいけれど、その他女子はおつきあいは最小限にとどめたい。こどもたち二人は、にきび世代なので、なるべく長湯をして毛穴をケアしたいと思っている。
今まで、いろんな温浴施設をビジターとして訪れる度に、こんなにニーズが違うのだから、宿泊した方が良いと思っていたのだ。
そんなわけで、リュックのみの一泊旅行スタイルにて、歩いて地下鉄の駅を目指します。
管理人さんにiPhoneでの撮影をお願いして、
管理人さんの指も一緒に撮影に参加という記念になりました。
今回の旅では、唯一の集合写真です。
大阪駅に到着したところで、早起きで機嫌が悪かったところに切符を落としたというミスに落ち込んだパンダが、ちょっと精神的にまいってしまったようなのだ。新しくできたばかりの大阪駅ビル「ルキア」にとりあえず入り、本屋のフロアのベンチでしばらくパンダの気持ちが落ち着くのを待つ事にして、娘には本屋で時間を潰してもらう事にした。私のこんな決断は、本業から実に事務的だ。
少し時間がたつと、パンダは、「今、ここでこうしていると海遊館の持ち時間が確実に減る」という事に気付き、そこでさらにジタバタしている。大人なら、合理的な判断をする事が可能かもしれないが、今、彼は思春期まっただなかで、反抗期もである。お子様時代には、強引に連れ回す事もできたけれど、今はデリケートな時期、かつてお姉ちゃんがその時代の旅行にも、こんな気持ちのデトックスの時間は必要だった。
いつものように時間が彼の気持ちを解決すると、
「海遊館の持ち時間が減ったから、今日の予定を変えてホテルのチェックインの時間までは、買い物をする事にする。」
と、決まった。
買い物の目的地は、1ケ所だけに絞ってあった。北欧生まれの激安生活雑貨の「タイガーコペンハーゲン」だ。ここは、まだ大阪にしか出店していないが、遊び心のある商品にとても興味があったのだ。
京都から大阪をはさんでの神戸という旅程だったので、京都からスーツケースを直接神戸に送って、大阪へは一泊旅行という設定でリュックひとつ。水着一式を持っているので、身軽とは言えないが、スーツケースを持っていて、この行動はとてもできなかった。
iPhoneで「アメリカ村」を探すが、難航。後からわかったのは、「アメリカ村」は、ビルのような複合施設ではなく、地域を指すのかもしれない。だから、iPhoneの目的地のポイントがあいまいで、ぐるぐる歩き回る事になったのだが、その最中に「タイガー」は発見された。ここでの買い物は、3人ともそれぞれ良いものが替えて満足だった。エリザベスは、休み期間中に手作りでヘアバンドを作りたいらしくその素材として、普段なかなか見ない色合いのシンプルなヘアバンドを3本購入し、これをリメイクするそうだ。体操着入れと使用したいというエコバックもピンとくるものがあったようだ。私は、びっくり箱やマグカップ。パンダは、ピストル型のはえたたき、あと、とてもとてもお気に入りになって、これからの旅行でも大変重宝することになる方位磁石と温度計などがセットになったサバイバルキーホルダーを購入した。iPhoneにも方位磁石アプリはあるのだが、iPhoneの地図を起動させながら、「パンダ、西はどっち?」と言えるようになったのは、とても効率が良い、とても良い買い物だった。彼にとっては、何個めかの方位磁石コレクションになる。
アメリカ村に来た記念に、ガイドブックに載っていた「あげパンにソフトクリーム」のお店も探して行ってみた。私たちには、あまり美味しくなかった。
さてと、目的が済んだので、新今宮の「世界の大温泉」を観光しながらゆっくり目指す事にして、せっかくなので、道頓堀のグリコの看板などを見物した。それで、南海の「難波」駅まで歩いて、ちょっとついでにトイザらスにも寄って、パンダのカードを物色してから電車に乗った。この後、どうせ温泉につかるからと思って、調子に乗って歩きすぎ、私はちょっとバテていた。
「世界の大温泉」は、名前は世界なのに、建物や内装は、テーマパークというほどではなく、「東京パン屋ストリート」「肉のテーマパークミートレア」レベルの世界観だ。私は従業員の皆さんも世界の民族衣装でコスプレをしているくらいの期待感だったので、ちょっと、「あぁ」と思った。価格的にはおさえているので企業努力をされているのだろう。後で、中の裸の温泉ゾーンは、素晴らしく世界という事が判明。
他の一般の入館者とは違うゾーンで、ホテルのチェックインの手続きを私がしている間、エリザベスが面白い光景をみたそうだ。中国系の団体さんが大きな輪になって、ゲートの前で添乗員さんが長くて詳しい説明をはじめたために、施設のスタッフさんが、「その場所で、今、それをする必要がありますか?」みたいなやりとりをしたら、「この方々は、いったんゲートをくぐってしまうと、それぞれ興味のある方向に散ってしまうので、今、全部の説明をしておく必要がある」と、いう事だそうだ。我々の感覚では、説明はその場その場で必要な事をポイントで教えてもらう事の方がサービスと思ってしまうが、お国柄って面白い。私は、それを脇でみながら宿泊カードなどを記入していたから、娘がよく観察していてくれて良かった。
ホテル部屋は、和室で風呂なしトイレ付きだ。3つ布団を敷いたらギリギリだった。
ちょっと休憩して、水分と糖分を補給して、いよいよプールに出発だ。部屋から水着になれるわけではなく、一端、男女別のロッカー室にいき、そこから直行のエレベーターでプールに上がるシステムらしい。大きな大きなながれるプールがあって、改装前の私のこども時代のサマーランドに良く似てる。泳ぎたいのはパンダだけなので、私とエリザベスは大きな浮き輪を借りて、ひたすら浮きながらパンダを監視する事にしたが、それも大変疲れる事がわかり、ビーチボールエリアの流れない場所で、パンダが回遊してくるのを待つ作戦にした。パンダがやっとプールをあがっても良いというので、水着で温浴できる場所で身体を暖めた。本当はここの露天エリアからは、通天閣が見えるそうで、それが売りなのだが、あまりに寒くて露天に行ける気がしなかった。
裸ゾーンは、男女別なので、パンダにはダイバーウォッチを持たせて、待ち合わせの時間を20分後(パンダの指定)として、男女わかれる事になった。
裸ゾーンの広さは、私の今までの最大級の「ナガシマスパーランド」と並ぶくらいの広さだ。まるで裸王国というのが存在するくらい、人々が裸のままカフェにいたり、寝っころがったりしている中にトルコとか、バリとかの国があり、洗い場があって浴槽があって、テレビもある。そんななか、私はパンダとの待ち合わせのために速攻で洗い、テレビのある浴槽で時間まで浸かるという慌ただしさ。エリザベスは、残って堪能する事になった。
待ち合わせ場所に行くと、案の定パンダはかなり遅れたが、これは彼の作戦で、自分が早くて待つと心細いから、わざと遅めにくるのだと思う。女性は本日アジアゾーンだが、男性はヨーロッパゾーンだったらしく、パンダによると、「彫刻とかがニョキニョキ生えていた」そうだ。ギリシアの事だと思われる。彼には造詣物ではなく、生えているように見えたらしい。(笑)
この後、本当は夜にホテルから外出して、「新世界」エリアで、ビートボールなんかを楽しむ予定だったのだが、プール疲れで夕食を館内でとると、早々に私と娘は寝てしまった。パンダは逆に眠れなかったらしく、iPhoneでyoutubeを見て時間を潰していたそうだ。
しかし、ここの温泉効果は素晴らしく、3人とも肌がすべっすべになった。プールを含めて、手がしわしわになるまで、お湯に使った日だった。
余談
南海電鉄の関西空港行きの特急は、とてつもなく存在感がある。群青色、巨大、丸みをおびたデザイン、窓も丸く、全体的に鯨のようだ。
大阪は、大阪駅と梅田駅がわかれていて、しかも梅田にはいろんな梅田があって、ややこしい。パリに比べたら、駅同士は近いほうかもしれないが、乗り換えがとても難しく感じる。
そもそも、私はわりと最近になって、「なんば」と「なにわ」が違うと知った。難波をなにわと読むとナンバがわからずに苦心した。
前回、ひとりで始発の新幹線に乗り、おおたかさんのイベントに合流した時の目的地は堺だった。途中、「百舌鳥」なんとかいう地名があったのだが、読み方がわからず大変に苦戦した。今回は、「もず」と平仮名で書いてある場所ばかりで、こどもたちにクイズが出せずに残念だった。
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すっかり娘の体調も良くなって、今日は京都内での宿替え日。
経費節約のため、二日間は安いゲストハウスに泊まっていたのですが、
今日だけはうんと奮発をして「町屋に方泊まり」体験をするのです。
以前から京都に行く事があれば古いお屋敷に泊まってみたいと思っていたので、
いろいろと調べていくうちに、囲炉裏を自由に使わせてくれる町屋があったのです。
キャンプも家族揃っては久しくしていないのですが、とにかく息子パンダは爺ちゃん譲りで火起こしや、火を眺めるのが大好き。囲炉裏という経験も、是非こどものうちにしておいて欲しいと思いました。
こどもたちも、体調が悪かったり、食欲がないと囲炉裏ご飯が台無しになると解って、
ちゃんとこの日までに復活してくれたようです。
スーツケースに荷物をまとめ、ゲストハウスのチェックアウトは、ただ部屋の鍵をポストに入れるだけ。
荷物を引きずって京都駅まで1駅分歩きながら観光です。
思えば、東本願寺、西本願寺に挟まれたような環境で2泊3日、コインランドリーやコンビニを往復しつつ暮らしていたのだなぁ、と改めて振り返ります。
京都駅の荷物預かりサービス(コインロッカーよりも割安)でスーツケースを預け、娘エリザベスの希望の1000本の鳥居のある「伏見稲荷大社」に電車で行きました。本当にただただ迷路のトンネルのように鳥居が並んでいる圧巻のアート作品という感じです。予想通り、息子パンダは、「本当に千本あるのか数えながら歩きたい。」といって、ブツブツ数えながら歩いています。周りをみると、日本人、外国人を問わず、だいたい20人に一人くらいの割合で、そんな人がいるようで、
数え方もいろいろ。ドイツ人らしい高校生男子は、iPhoneのカウンターアプリを使って、ひたすら親指でフリックしていました。
想定外だったのは、パンダが「作法」に興味があるようで、参拝前に手を浄める場所に自ら進んでいくと、説明書を読みながら水をすくっていて、口に含んだ水を「飲んでいいの?吐き出すの?」と大騒ぎしながらも楽しそうにしていました。それに、お賽銭をいれての拝礼の時も、「ママ、iPhoneでやり方を検索して」と言い、何回お辞儀をするのかを数えながら楽しく参拝していました。
私はカトリックの家庭で育ったので、あまり参拝の経験はないのですが、針や人形供養などの用がある時には、祖母がお寺に連れてってくれて、宗教が違っても参拝の時には、
「マリア(祖母の洗礼名)で~す、って心で思って拝めばいいのよ。」
と、茶目っけをこめて言っていました。そんな経緯で、今の心情としては、宗派は関係なく人がよりどころにするものは皆尊いという気持ちで、いろんな場所を訪れています。
漢字、漢字、漢字が目に3Dのように飛び込んでくる鳥居だらけの山を昇ったり下ったり。
よくCMででてくる世界なので、行ってみたかったのですが、
実際行ってみると、大きな鳥居ゾーン、小さい鳥居ゾーン、細くて狭い鳥居ゾーン等、いろんなバリエーションがあって、自由な発想を感じ、パワースポットでした。
次は、また電車を乗り継いで「清水寺」に向かいます。ここでは、娘が修学旅行でもっとじっくり観たかったお土産物屋さんを廻るのが目的でした。坂のてっぺんの茶屋でエリザベスは卵とじ蕎麦、パンダは暖かいみたらし団子、私は甘酒と冷やし飴を飲みました。
次は、京都駅までもどって、イオンモールで休憩。
場所は違ってもいつも買い物に行っているおなじみの環境に足を入れると、なんだかホっとします。
こどもたちが、トイザらスでカード、本屋で漫画などを買ってお小遣いを使っている間、私は本日の囲炉裏ご飯のための食材を調達する事にしました。
京都駅で荷物を受け取り、そのままタクシーで祇園の町屋に向かいます。運転手さんが歴史に詳しい方で、「義経と弁慶が出逢った五条橋」の説明もしてくれました。こんな大きな橋だったのか!と驚くと、車が通るようになってから、広く造成したそうで、そりゃそうだとは思いましたが、歴史のある橋が日常でガンガン使われているというのも面白いですね。
予約していた町屋の「祇園 金瓢」は、元酒屋をしていたそうで、日本酒にまつわるいろんなものも展示してあります。広い土間をぬけると、小さなミニキッチンと風呂場があって、二階への階段。あがると広い続き間と、もう一間が廊下を隔ててありますが、私たちは続き間のみで間に合いそうです。一軒まる借りなのでもったいないですね。
続き間は、ログハウスのような大きな梁が特徴で、和室には大きな座卓、木床にはダイニングテーブルと、冷蔵庫と電子レンジがあります。1階のミニキッチンは、宴会用で、二階の冷蔵庫と電子レンジは家飲み用なのでしょうか?そんな風にとても便利に考えられているような感じです。
管理をされているのは、隣に住んでいるお婆ちゃん(パンダの言い方)で、到着すると抹茶と和菓子でもてなしてくださいました。茶器は、金の瓢箪で、屋号に因んだものらしいです。囲炉裏の火起こしをお願いする時間をお伝えすると、こどもたちは家の探検、自分たちらしい基地づくりの開始です。
管理人さんの息子さんのコレクションだった漫画が吹き抜けの倉のキャットウォークにたくさんあります。ワンピースは、10巻まではそこにあって、希望すればご自宅から全巻持ってきてくれるそうで、
「後、ここにはないけれど『花より男子』とかも持ってこられますよ。」
との事でした。
「漫画のある宿」というのも、今後また探してみたいので、おすすめの所があったら教えてくださいね。こどもたちは、おおきな魅力ポイントのようです。
生花がいたるところに飾ってあるおしゃれな和の空間が、私たちの荷物や洗濯物であっという間に我が家になりました。広い座卓には、パンダのバトルスピリッツカードが散乱しています。
管理人さんに、宅急便用の段ボール箱をもらったので、配送屋さんが来てくれる時間までに、慌ててお土産のお菓子などを調達しに行く事になりました。祇園の商店街まで、夜道を一人で散歩です。まかされているわりには任が細かく、娘の部活の皆さん40人くらいが一口ずついきわたるような和風クランチを見つけたり、娘の親しい友人にバラまき用の油取り紙、自宅用に漬け物を購入したりと30分くらいの時間でミッションを完了しました。
いらない物も一緒に送るという中には、私の3日間着倒して、雪道をひとり散歩したのでグショグショになったダウンジャケットの他、旅の必需品携帯ウォシュレットもありました。
海外では必須アイテムですが、これまでの宿にはあったので、もういらないと娘も思ったようです。
もうひとつの荷造りは、明日の大阪行きの1泊旅行用リュックと、旅の最終目的地神戸行きのスーツケースとに分ける作業です。京都から大阪、大阪から神戸への電車移動を考えるとスーツケースは邪魔なので、神戸に直送してしまおうという作戦です。結果、神戸へは、ほとんど汚れ物の洗濯すべき衣類を送る事となり、神戸のホテルに着いたら、最初にコインランドリーだな、という未来が見えるのですが、それもまた楽しみにも思えます。
階下で火起こしをしていただいたので、土間に降りて親子だけの囲炉裏パーティの開始です。
鯵の干物を炭火で自分で焼くなんて!パンダは大好物なので、大喜びです。
マシュマロを竹串に刺して柔らかくなったところで、ビスケットを挟む。これは、二人ひと組だとスムーズに作業がすすみます。パンダの好みでチョコもラインナップ。マシュマロの熱でチョコもほどよく溶けて絶品だそうです。
いろんな小さなパンのアソートの袋を買ったので、それぞれ好みのパンを選んで、それを竹串でうなぎの蒲焼きのように焼いて、チーズをのせてアツアツにして食べました。
ウィンナーや、トマトも餅も同じ様に串焼きです。
それに味噌汁と白飯で、豪華で贅沢な囲炉裏パーティでした。
「囲炉裏だと、火が面白いからテレビがなくてもいけるね。」
と、パンダが言いました。
土間を持つ暮らしもいいな、と思い、こどもたちがいつか家を建てる時の参考にして欲しいと思いました。
お風呂は檜風呂です。本当はここでは酒風呂が楽しめるらしいのですが、私たちは遠慮してしまいました。坪庭には、キツネの置物もあり、風流な眺めを楽しめるのですが、パンダの感想は、「棺桶みたいなお風呂」だそうです。
布団を敷くと、なんだかお泊り保育を思い出します。普段はベッドなので、お泊り保育以来のお布団だ。こどもたちは、2年前の夏、千葉の地引き網体験(パンダの魚研究の一環で)の時、民宿に泊まって以来かも。
こどもたちは、それぞれ漫画を読んだり、飽きると私のパソコンでDVDでドラえもんを見たりして長い夜をすごしています。
「カンカン、火の用心」の声が聞こえます。拍子木なんだなぁ。と、二階の小窓をあけて音のする風景を楽しみました。
パンダが、
「ママ、こんな贅沢をさせてくれてありがとう。」
と、言ってくれました。
でんでらキャラバンのゲストメンバーのチャンさんが、
「今の私は、こどもの頃の楽しかった記憶でできている」
という言葉を私に投げかけてくれました。
「世界の中心で愛を叫ぶ」などの映画音楽をご主人とのユニットで手がけている立派なミュージシャンです。
ものすごい説得力で、私のこどもたちへの投資のパワーをくれました。
町屋という建物のつくりは、やっぱり泊まってみてはじめて理解できるものだと思いました。
便利と合理性が詰まっていて、しかも美しく無駄がない。
美味しい料理を味わうのと同じ感覚で、空間を味わってくれて、
私としても、こどもたちに感謝をしたい気持ちになりました。
ここの宿泊費は、もちろん私にとっては高額でしたが、
本来のサービスを考えると、貸し出していただける食器はとても上等なもので、洗って返却をしなくても良かったそうだし、布団敷きも、お風呂に日本酒を入れるのもやっていただかなかったけれどサービスに入っていました。
だから、本当に大人が楽しみのためだけに来ても、誰も主婦役をやらなくても良いという環境のための価格設定なので、大人数や複数家族できたらコストパフォーマンスは高いのかもしれません。
良い器で食事を頂くのも、大変気持ちがしゃきっとするというものだという体験ができたので、
何か記念に器も買って帰りたい気持ちになりました。
祇園で町屋に泊まっているなぁ、という気持ちに浸りながら、就寝。
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京都二日目。
早朝から、今度はなんと、娘エリザベスが嘔吐。
昨日まで病み上がりの弟を気遣いながら面倒をみて、自分は「全開!食欲も。」なんて、言っていたのが、一晩たって嘔吐の人となっている。娘は大人なので、トイレで服さえ汚さずに嘔吐をしたというのに、
昨日まで自分が具合が悪かった弟パンダは、
「トイレを消毒しないと、ボクたちトイレが使えないね。お店でドメスト買ってこないと。」
なんて、しれっと言ったりする。
トイレは、キッチンで熱湯をわかし消毒した。
幸い、嘔吐の回数は2回で済み、後から熱が出るタイプの風邪の様子だった。
息子を隔離する意味でも、朝からコインランドリーに行ったり活発に活動して、
せっかくなので、歩いて京都水族館に行き、9時の開館前に並んでみる事にした。
ネットでの前情報によると、パンダが希望している「バックヤードツアー」の定員は1回10人で二回のみの実施。並んだ順番によって、参加できるかどうかという経験は、沖縄の美ら海水族館で何度もしているからだ。
20分前に到着したけれど、すでに1人、年間パスを持っている少女が並んでいた。彼女は常連さんだから、バックヤードツアーは無縁だろうと、ベンチに座って時間を待っていたが、後から家族連れも追加されたので、慌てて入館待ちの列に並んだ。
入館後、まっすぐにバックヤードツアーの予約と代金の一人500円を支払う。
息子は、代金が発生するのだから、餌やりが期待できると興奮ぎみだ。
都内エリアの水族館と沖縄、海外の水族館(グアム、シンガポール、WDW)と、シュノーケリングやシーウォーク、泳げる水族館などのアクティビティは、私の担当だが、
「なかがわ水族園」や、「アクアマリン福島」は、父親が担当で引率したので、私は知らない事だ。
大阪の海遊館、三重の鳥羽水族館などは家族で訪問している。
バックヤードツアーの開始は10時なので、1時間で館内の全容をつかむように巡回する。
先ほど、「訪問」という言葉を選んだが、
息子にとって、水族館に行く目的は、「魚に挨拶をする」事らしいので、自然とそれを見守る事になる。
ガラスに両手をあてて、水槽をじっと眺める彼のいつものポーズは、
どこの水族館でもクッキーの型のように同じで、ある種アートのようで可笑しい。
学校の友達には、絶対に見せられない、彼の素の部分なのだと思う。
そういえば、高学年になってからは、あまり学校内では魚の事は話さないという技を取得したようだ。
話題にしても誰もついてこれずに迷惑だし、「また水族館いったの?」と言われるのもヤバいらしい。
我々と同じハイペースで館内をまわっている単独行動の男子高校生がいた。
彼もマニアなのだろう。ガラスこそ手で触らないものの、静かにそして熱心に鑑賞していた。
途中、海の生き物に触れる「タッチプール」があった。
パンダは、いつもと違ってかたくなに拒否。
そうか、姉が病気なので、魚に感染を気遣っているのだと思った。
時間となり、
バックヤードツアーの集合時間になり、10名が集まった。
修学旅行中の高校生、女性グループ、大学生カップル、高校生の彼、そして我ら親子で、男性は3名だ。
バックヤードは、本当にバックヤードで、通路が節電で薄暗かったり、暖房がなかったり、靴底も何回も消毒したりしている。
最初に、
「皆さんは、ラッキーですね。今日はたまたま海獣の体重測定日なので、体重計がでています。」
私は、あぁラッキーと思わずにほくそ笑んでしまった。
私も、ガイドの海獣調教のお姉さん先生と同じように、シーズンになると入園を考えてる親子さんに見学ツアーのように説明をしている。その日、その日によって、環境が違うので、自分にとっては、「お客さんラッキー」という事もあるのだが、そのお客さんにとっては、その時しか知らないので、ラッキーという感覚はなく、いつもキョトンとされてしまうのを思い出した。
正式なルートで、給餌室前での説明。「この給餌(きゅうじ)という漢字読める人?」で、息子が手を挙げる間もなく答えてしまった。この瞬間から、こういう時に絶対に答えたい人とのバトルは、西武のガンマン方式で早く言ったものの勝ちとなった。ここで、誰かが手をあげれば、挙手性となる。そんなものだ。
室内は、魚を調理するのでもちろん寒い部屋、奥の冷蔵室にも入り、更に奥の冷凍室はマイナス3度という事で、ハンパなく寒かった。魚を解凍する場所で、餌となる魚の解説。ここでも息子は答えを早撃ちして言ってしまい、大学生カップルのお内裏様は、ちょっと負けないモードを出してきた。彼にも1回、答えを譲った。
後から、彼らはダイビングもするという事で、パンダはちょっと負けたと思ったように感じた。
パンダとの約束で、12歳になったらダイビングに連れて行くというのは、私はスルーし続けているからだ。
実はこのメンバーで一番魚に詳しいのは、高校生の彼で、答えたりはしないけれど、彼は全部知っているオーラを出していた。彼にもこうして、親に付き添ってもらった時代があったのだろう。
と、いう事は、パンダもそのうちに単独で水族館に行けるようになり、ひとりでバックヤードツアーに参加するような長期休暇を過ごすようになるのかもしれないなぁ。そして、大学生になると茶髪、彼女付きとなり、ダイビングなんかもしちゃうのだろうか?人類の進化の過程を観ているようで面白い観察だった。
息子よ。
魚の蘊蓄を黙って聞いてくれて、一緒にダイビングしてくれる彼女が将来見つかるといいね。
心からそう思った。
バックヤードツアーのハイライトは、大水槽の餌やり体験だ。
一日2回しかツアーを実施できない理由はここにあるのだと理解した。
ひとり1カップの海老と魚フレークが配給された。
「ママの分は、俺がやってもいいんだよね。」
言われなくてもそうするけれど、息子が確認をしてきた。
息子はこの餌をやるという行為が好きで好きでたまらない。
でも、一般的な川や池の鯉に餌をやるのは禁止されているので、水族館の餌やりコーナーは、はずせないのだ。
グアムや沖縄のシュノーケリングや餌付けアクティビティにも、これがやりたいがために連れていったのだから、
自分の分のカップを息子にあげるくらい安いものなのだが、スタッフさんに声をかけられてしまった。
まさか、私が魚を触れないと思われたらしい。
「息子に2倍やらせたくて・・・。」
自分よりも背の高いコドモに気を使うバカ親だった。
ツアー解散後は、息子はもう1度ビオトーブをじっくり観たいと言った。
私がお姉ちゃんを心配して早く宿に帰りたがっているのを察しているようだった。
歩いて帰る途中に、「舞妓焼き」という人形焼きみたいな店を老夫婦がやっていて、
こどもたち二人に1個ずつ買った。1個50円だから100円だった。
パンダは、その場で袋を破って食べた。
お昼には早いのだが、熱発中のお姉ちゃんのいる部屋での飲食は危険なので、
京都駅近くから歩いて五条堀川まで戻って、宿の近所の蕎麦屋に入った。
私のかけうどんが200円、パンダのざる蕎麦が300円で二人で500円ランチだ。
お金のない人丸出しだけれども、息子は病み上がり、私も次は自分が体調を崩す心配からか、
あまりボリュームのあるものを身体が欲しない。万が一、吐く事を考えて食物摂取をしている状況だ。
この蕎麦屋で出されたお茶が不思議な味だった。
「ごぼう茶?」
と、思ったけれど、何かが違うスモーキーな風味がする。
パンダはこの風味を気に入って、
「俺の風邪、このお茶で治る気がしてきた。」
とまで言うので、お茶のおかわりの時にお店の姐さんに、
「美味しいお茶ですねぇ。」
と、言うと・・・。
「みんな、お茶しか褒めてくれへん。」
と、笑い、一保堂のほうじ番茶と銘柄を教えてくれた。
宿に帰ると、お姉ちゃんエリザベスは、少し回復して、熱があるものの、
お土産の「舞妓焼き」は、ペロリと食べられた。もう嘔吐もないようだ。
安心して、少し休んだ後、
パソコンで一保堂を検索すると、とても有名なお茶屋さんで本店がわりと近くにある事がわかったので、
こどもたちを置いて、ひとりで買いに出る事にした。
最寄り駅の地下鉄五条駅まで、iPhoneを頼りに出てみる。
私も修学旅行依頼の京都なので、もちろん初地下鉄。緊張しつつ、京都御所近くの丸太町へ。
下車後もiPhoneのナビタイムで、お茶屋さんを見つける。
もうここの商店街は、全部の店が老舗で本店なのでしょう、という雰囲気の町並みの中で、ひときわ老舗っぽい感じの佇まい。「千と千尋の神隠し」のような感じの店内にひぇ~、となってメニューに目を白黒させていると、店員さんが声をかけてくださった。
「お蕎麦やさんで出していただいたお茶が美味しくて買いに来た。」
というと、そのお蕎麦屋さんの名前を言えば銘柄がわかったそうなのだが、
当てずっぽうに入った店だったので、店の名前もわからずというと、
推測から3種類の茶葉の匂いを嗅がしてくださった。そのうち茎茶ではないと判断して、
残りの二つを頂戴する事にしたのは、私の嗅覚ではわからずに、息子にまかそうと思ったからだ。
ひとつは、香りは高いが精製されたほうじ茶。
もうひとつは、もう葉っぱの形そのままのいぶされたままの葉っぱで、煙草のような強烈な匂いがした。
チラチラと舞っていた雪もちょっと本降りになってきたが、傘ももたずにフードで歩いている。
もときた道を戻るのは何なので、そのまま商店街をぬけて、今度はiPhoneに頼らずに野生の勘で歩く事にすると、不思議な佇まいの雑貨屋さんを偶然見つけた。
まるで、注文の多い料理店のイメージで、作家作品の1点ものだけのお店らしいが、基本的には不気味な動物の絵柄のものが多い。これはエリザベスの好みだと思いつつ、共有にしても良いし、彼女が使っても良いと思えそうなものを数点購入した。ここは、同時にベビードールの洋服も専門に置いてあるらしく、幸せな女の子が、サイズ30の我が子(人形)のための在庫を探してもらっていた。こんな世界もあったのね。
京都市役所駅まで歩き倒し、地下鉄で五条に戻って、スーパーで食料を調達して宿に帰った。
このあたりは、本当に外国人むけのゲストハウスが多いので、スーパーも外人だらけだ。
娘は、買ってきたレンジで暖めるうどんを平らげた。もう安心だ。
旅は、健康であるにこした事はないが、家族旅行をしていると、全員がセーフだった試しはないくらい、
いろんな身体の不調と向き合う事はざらだと思う。
私は、旅中で不調なら、家と同じように養生すれば良いと基本的には考えて、必要なら受診する準備もしている。いつも、旅中で吐いたりしているのは、たいていパンダで、下痢をしたりするのは私。エリザベスが熱を出したのは初めてだけれども、具合の悪い中、無理をしてでも予定をキャンセルして帰宅という選択をしなくて良かったと思った。もちろん、それも症状によって見極めが必要なので、難しいけれど・・・。
こどもたちもそれぞれ身体の回復にあわせて、食べたいものを食べたい時間に、それぞれ電子レンジをチンして食べている。今回、旅の最初にキッチン付きのゲストハウスに泊まれて本当に良かったと思う。ホテルのように、ルームクリーニングもないから、ゴミだしも自分で好きな時に出せ、食事の片付け後もすっきり。タオルもコインランドリーでついでに洗濯しているから、問題ない。とても快適なシステムだった。チェックアウトは、鍵をレターボックスに入れるだけで完了だそうだ。
お風呂の後は、コインランドリーに往復したり、家のいつものようなくつろぎだと言うと、
パンダは、
「家よりもネットの接続がいいじゃん!」
と、くけ加えた。
ゲストハウスは、1シングルベッドと1セミダブルという配置で、おそらく添い寝で許されるお子様は小学生まで。今回がラストチャンスだ。しかし、本格的に寝る時以外は、さすがに息子は枕を並べる事は遠慮して、頭をベッドボードのない足方向の逆体制になって寛いでいる。そこで、おなら事件は起きました。
誰がって、おならをしたのは私で、人前ではそんな事はしませんが、こどもたちの前では自分もするし、こどもたちもそうして欲しい。そして、園でもそうしているように、こどもたちのその匂いによって、「いますぐトイレに行きなさい」と促す事もしますし、甘い匂いがするようなら警戒をするといった普通の母の役割をしているのです。
だからいいでしょ、ってわけではないけれど、遠慮なくした時の事です。
息子の頭が私の尻の下にある事を忘れてしてしまった結果、息子は大変な目に遭ったというわけです。
すっかり回復したお姉ちゃんが、
「いまこそ、『ジョジョの奇妙な冒険』みたいに『今まさに~と言おうとしている』と言うチャンスだよ。」
と、私には何だかわけのわからない事を言って、また姉弟でゲラゲラ笑っています。
嘔吐を警戒して、消化の良いものばかり食べているので、私はまた次のガスの感覚がありました。さすがに二回連続は可哀想と思って、黙ってトイレで済ませ、ベッドに戻ると、
「アナタは、今、まさにトイレでオナラをしてきましたね。そうでしょう。」
と、アニメのキャラの様でパンダが言うので、
「そうですけれど、何故、わかりましたか?」
と、答えると、
「私は何でもわかるのです。」
と、続けるので、
「どうせ、音が聞こえたんでしょ。」
「その通り!」
と、バカな会話が続き、また姉弟でゲラゲラです。
西原理恵子さんの「毎日かあさん」の中に、
タイなどの海外にいても、
「いつも家族の食卓と団欒があれば、そこが家なんだよ。」
という件がありました。
うちの子たちは、ときどき外の世界では失敗もあり、うまくいかない事もあるようですが、
家が大好きでいてくれる事が何よりだと思います。
娘エリザベスは、高校で「変わっている」と言われると、
「母はもっと変わっている」と答えるそうで、
「うちの常識と思っている事が世間では珍しい事」や、我が家で「○○語(○○は名字)」と呼んでいる我が家、もしくはうちの幼稚園内でしか通じない言葉は、学校でも友人たちが好きな話題だそうです。何せ家が自営で幼稚園なのですものね。そこでの育ちは不思議なものの様です。
今日は、パンダと京都水族館に行き、一人で買い物に出ただけで、
旅なのにエキサイティングではなかったけれど、
うちが、普段からいろんな会話を親子できるのも、しょっちゅう一緒に旅をしていて、
共通体験がたくさんあるおかげかなぁ、と感謝できるようなまったりとしたくつろぎの会話を感じられる日でした。
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冬休み旅行一日目 12/25
今回は、まだ目新しい「京都水族館」と、これから先運営が心配な「海遊館」で、ジンベイザメのカイ君を観ておこうと、息子の希望で関西への旅行となりました。娘は、1年半前に中学の修学旅行で京都に来ているのですが、その時にはちょうど台風直撃で雨の印象しかなかった事と、店内での飲食行動が制限されていて「京都スイーツ」がウィンドウショッピング状態だったのが残念だったらしく、再訪を喜んでいました。
予約は、ほとんどが「楽天トラベル」でネット手配。飛行機も含めた宿のプランと、他2軒をいろいろと比較検討して選んで、大阪のみネットで直接手配してみました。飛行機はANAのスキップサービスを利用するために、直前に座席指定もしてあります。最近は、ブログで何かを人様に進めるのはいろんな事件もあってどうかと思うのですが、私はこのネットで旅行予約の時に、なるべくカードポイントが貯まり易いものを選ぶという楽しみを持つようになりました。旅行はこどもたちも楽しいのですが、旅行に行った結果貯まるポイントは、私だけのもの。嬉しいヘソくりです。
京都2泊(ゲストハウス)、京都1泊(町屋)、大阪1泊(世界の大温泉)、神戸2泊(ホテル)の旅ですが、いつもと同じ荷物は最小限で。
今回は出発前にトラブル発生。息子パンダが流行の嘔吐を伴う風邪になってしまい、出発があやぶまれました。幸い、出発日には、回復期に入っていたのですが、まだほとんど固形物が食べられない状態で、アイスやプリンをだましだまし投入しつつ様子をみて、電車移動はいつでも途中下車をする覚悟で時間に余裕をもって、なんとか移動を耐えてくれました。
そんなわけで、帰省シーズンで周りは小さなお子様連れでごった返している羽田空港に電車移動で到着。同じ便には、こどもだけで登場する「らくらくお子様一人旅」(みたいなネーミング、うろ覚え)を利用しての一人旅の立派なお子様が5人もいらっしゃった。
我が家には、田舎がない。なにせ、私もうちの幼稚園出身なくらいだから、実家も近所、夫の実家が隣。だから、帰省がない分、旅行してるだもんね~、といいつつ、実際に帰省をしなければいけない人々のパワーには、脱帽する。一人旅のお子様も、きっと向こうの空港では、お婆ちゃんたちがお出迎えなんだろうなぁ。がんばってね。
息子の体調を考慮して、何が起きても良いようにかなり時間に余裕を持った結果、何事も起こらずに、空港内のゲートでかなりの時間を潰す事になった。息子はまだレストランに入れる体調ではないので、ベンチで食べられそうなものをそれぞれ食べて、こどもたちは、空港の売店でマンガを買って読んでいた。そのうちに、Wi-Fi飛んでいる事がわかり、娘のiPhone4S が接続成功したというので、息子パンダ用にiPadを接続、アニメの動画をみて時間を潰す。娘がまだ小さい頃、テレビのアンパンマンを録画したものを、一生懸命に8ミリビデオに録画しなおして、それをこうやって飛行機の待ち合いで見せていたなぁ、と思い出す。今は、それぞれ勝手。楽になったものだ。
私はそうそう、やる事があったのだ、とmacbookを接続し、
「さてと、大阪についてから、どうやって京都に行くのかな?」
と、検索していると、
体調不良な息子が心配そうに横から覗いて、
「ママ、まさか、これから京都に行くのに行き方知らないの?」
と、言ってくると、娘が間髪いれずに代理で答えた。
「この人(自分の親)は、いつもそうだよ。」
私はとりあえず、キーボードを強めに叩いて、カシャカシャとがんばっている感を出して、空気で応えてみた。
検索の結果、
京都までのリムジンバスの時刻表、
それに乗れなかった場合のプランのいくつかがでてきた。
「私たち、スーツケース持っているから、その辺も考慮しております。」
羽田から大阪伊丹空港までは、1時間のフライト。この前の夏に15時間かけて(乗り継ぎいれたら、プラス5時間)フロリダに行った我ら3人組からすると、笑ってしまうくらい短い。着陸した瞬間、3人そろっての不気味な薄笑いの意味、周りの人にはわからんだろうなぁ~。
伊丹空港からは、無事にスムーズに一番早く京都行きのリムジンに乗れました。1時間かけて東京から大阪へ、また1時間かけて京都へは、変なプランだけれども、今回は、飛行機つきの宿泊プランがバーゲンだったので、価格優先。次は、「東海ツアーズ」の「ぷらっとこだま」で1万円で新幹線各駅停車というのもいいかもね。
京都駅八条口につきました。私たちの宿は、中央口からなら歩けるらしいのですが、どうやったら中央口にいけるのかわかりません。まずは、ロータリーの向こうの駅構内に向かおうと、地下街入り口を見つけるのですが、オール階段。スーツケースは小さいし、ひとりだいたい5キロなので、なんくるないのですが、小さな階段を何回か昇り降りすると構内に入れましたが、改札を通らずに向こう側に行けるのか?ちょっと不安となる。
iPhone5は、まわり道を指示、う~んと思っていると、息子パンダが、
「タクシーに乗ろう」
と、提案。早く着けたので、運よく宿の管理人さんにも会えた。
宿泊先の「アークリード五条堀川」は、外国人むけのゲストハウスで、ウィークリーマンションといった感じの場所で、宿泊費がなんと親子3人で一泊5500円なのです。そして、バス、トイレ、キッチン付き。フリーWi-Fiな上に、各部屋に1台、テレビ兼用でパソコンがある。
それで、管理人さんは7時までしかいないので、それ以降の到着の場合は、暗証番号のロッカーに鍵が入っていますという事だったのです。4時発、5時着の飛行機で、5:45発のリムジンで6:55京都着なので、まさか7時までに宿につけるとは思っていなかったのですが、タクシーに乗ったおかげで、7:04に宿につき、時間外だけれども、親子づれなので、管理人さんが対応してくれたのです。
心細かったので、ありがたかった。
荷物を置いたら、さっそくコンビニ探し。息子はプリン、娘は電子レンジ調理のチャンポン、私は、コンロで煮る冷凍の鍋焼きうどんと、それぞれの朝食を買いました。
宿に帰る時に、オートロックのところで、インド人ゲストにすれ違いました。ドアを押さえて待っててくれ、お礼をいいました。ここの宿は、海外では、有名なところらしいです。
お風呂に順番に入りつつ、それぞれネットを接続して、余暇の時間。家と変わらない光景です。
寝入りばなに、息子が不思議発言。
「ママ。こことうちとは、日本国内同士だから、カップ麺の持込み、いいんだよね。おみやげに買って帰っていいんだよね。帰る日は、大晦日だから、俺、年越しそばを自分のお土産に買ってかえりたい。カップ麺の。」
電車の中で言われなくて良かったレベルの可哀想な話っぷりだ。
まるで、ここの家のお母さんは、自分から率先して行動しないと、日本人の国民的な慣習の年越しそばも食べさせてもらえないみたいないいっぷりじゃないか。
たしか、昨年の大晦日は。
シンガポールから帰国した日。確かに年越しソバどころじゃなかったかも。
そして、それ以前も、年越しラーメンだったり、年越しうどんだったりしたかも。
それに、息子に焼き付いているのは、米国入国の時には、狂牛病の防止のため、肉の粉末の入ったカップ麺は、持込みが禁止されているということ。
こうゆう経験をしているからこそ、カップ麺で緑のタヌキを買っても、彼にとっては価値のあるものになるのかも。
そういえば、飛行機搭乗前の保安検査でも、私も思わず、「靴脱がなくていいの?」って、思った。米国内では、靴なしで、金属探知機をくぐらなければいけないから。
世界各国で、いろんな変な経験をしていると、ここではこうだけど、ここではこう、みたいな蓄積ができて、面白い混乱が自分の中で生まれてきて、またそれも面白いなぁ、と思う。
ゲストハウスのキッチン。
やかんは付属品だけれども、鍋などは近くの100円ショップで購入してくださいとの事です。
テレビ兼用に一部屋に1台あるパソコン。
ここのwifiは、ものすごくスムーズ。
娘エリザベスが宿のPCで動画をみて、息子パンダがiPadで動画をみて、
更に私が持参のmacbookでネット検索をしていても、全然大丈夫。これは、かえって家よりも具合よいくらい。
そんなんで、ここは京都である事は全然関係ないような、楽しい夜更けとなりました。
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