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東西珍奇楽団ブランチのお子様係をやってみた

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さて、先日、何年か前に我が幼稚園でも来演してくださった朋友の『大人になった小学校の鼓笛隊「ヒネモス」』が企画した日曜昼間のライブに、多数のお子様連れがご来場になったというので、お子様対応係というお役目を仰せつかって下北沢440で見守りの活動をした時の事で気付いた事を記録してみます。

何回か経験があるのですが、こどもたちが自由にしていいという雰囲気のライブで、この役割で一番の要は「設定されていない場面でステージにあがってしまったり、楽器を持っていってしまうお子様をストップする」ことと、フリーにしているお子様同士、あるいは兄弟同士のケンカになりそうな芽を摘むことだと思っています。ケンカ前に止めるということです。

そのために、最初に、「ワタシハ先生デス」というオーラを出しておく必要があります。こどもたちは、実によく観察をしていて、そういった注意をする人が「よそのおばさん」なのか、「係の人」であるのかによって、従うかどうかの判断をしています。だから、ライブがはじまる前に簡単な遊具やお絵描き道具を広げて、主に就園、就学児童にとって、「貸してくれた人」「ゲームを一緒にしてくれた人」という人間関係をつくっておきます。これをしておかないで、LIVE中にいきなり「ストップ」をかけても、「なんだこの婆ばあ」になってしまうからです。

440には、スタッフの皆さんがお子様が裸足やハイハイで動き回れるスペースや、授乳のためのカーテンスペースなどをこのようなイベントの時には設置をしてくれていて、この分野では最先端のノウハウを持っていると思われます。

でも、ここで保育者をただ投入すれば良いのではないという事も、よくわかっているので、私のような「ミュージシャン」でもある人をアーティストや企画者が呼んでくれていることは、意味があると思って感謝しています。

声を出して注意をしても良い状況、保護者をみつけて、保護者の元に促す状況、いろんな場面があることを考えながら声をかけています。

ヒネモスの偉いところは、リーダーのペチカさんが小さい世代のパパでもあるので、ミュージシャンからきちんと、「下のこどもが自由に歩き回れるフロアでは、飲食を控えてください」と言ってくれるので、この場で一番やっかいな「大人のビールをこどもが蹴っ飛ばす事故」というのは、さける事ができました。でも、これをお店の人や保育担当の人は言うのが難しいし、言ったとしても、「私の勝手でしょ」とうけとる人もいる。勝手と思う人ほど、床に直接、コップを置いて、自分のこどもを放っておく。難しいものです。

いろんな年齢層の遊びと声かけの例です。まず、ハイハイの方たち。この人たちは、手で触ったものを必ず口でも形を確かめるので、何でも舐めるという事を前提としています。だから、舐めても良いものを用意という事で、園にある折り紙のリサイクル紙を持参しました。これは、障害者の方のリハビリで使った折り紙をお家の方が開いて、紙として使ってほしいと持ち込んでくださったものです。これなら、遠慮なく丸めて顔の前において、舐めてもオーケーです。

1歳後半から2歳の人は、本人に注意をしても届かないので、その保護者に状況を説明します。ヒネモスのステージでは、おもちゃ楽器がたくさんカラフルに陳列してあるので、それにひきよせられてステージからのそのおもちゃを持っていってしまう方が何人かいました。たいていのママは、それを直前でやめて、方向転換で違う場所に行くという対処をしているのですが、はじめての方の場合、

「このイベントは、そうゆうサービスがあるのか」と理解して、ありがたく楽器を貸してもらおうとする方もいます。ライブの中での設定では、楽器を貸し出して観客参加という場面もあると思いますが、その時は、まさに演奏で使う予定のものを持ち去られていました。演奏中なので、ミュージシャンは動けません。ヒネモスのファンでもある私は、そのミュージックベルが、「冠婚葬祭」という楽曲で使用されるためにスタンバイしてある事までわかっているので、ママにこう言いました。

「その楽器は、これから演奏で使うものだと思うので、戻してあげてくださいね。」

この年代の子に、

「よその人のだからダメよ」

と、禁止語を言ってしまったら、

ママの気分を損ねます。まるで、ママが、それを教えていないという事を、変なおばさんが注意をしている事になるからです。

そのママは、楽器をこれから使うとは思っていなかったようだったので、ご丁寧に、お店の音響スタッフさんに返却をしていました。

幼稚園児の皆さんへの対応。この人たちにも、禁止語は使いません。なぜなら、この人たちにとって、禁止語をつかって届くのは身近な人か、カミナリが落とせる立場の人。それ以外の人は、

「それは、ダメなことだよ。」

と、その事自体を指して、○か×を言えば良いのです。

「やらないでね」

という言い方も、気分を悪くします。

「じゃ、何ならいいの?」

という答えを言ってあげる暇はありません。

そして、この年代の人たちは、すごく観察をしているので、その前に2歳の人たちが、ステージの楽器を触りにいってしまっていて、それを保護者の方がNGとは思わずに放っておいたところ、

「あ、この人たちが怒られていないから、これはOKなんだ」

と、認識してしまったことです。

「もうおしまい」

と、いう言葉で、

私がストップをかけましたが、これは、2歳までのお子様は保護者が目を離さないという前提がないと、難しいなぁ、と思います。別会場のイベントでしたが、パパがひとりでこどもをライブに連れてきていて、野放しにしていて、まわりが目で訴えているという場面がありました。

ミュージシャンにとって楽器は命で仕事道具なので、まずは親がその認識を持っていてくれる上で、ステージにあげてもらう事や楽器に触らせてもらえる事がスペシャルな事に成り立つのだと思います。

最後に、小学生。

彼らにとって一番ストレスだと感じるのは、小さい子たちがライブの最中に大きな声で違う遊びをしていたり、走り回ることです。彼らは、その場その場で正しい行いがわかるので、小さい子たちがそのルールをおかして、好き勝手にしていえる事が耐えられません。なぜなら自分が許されていないからです。

彼らにとって、小さい子がお菓子を食べながら歩いたり、ライブの場にいる事も実は嫌な事です。

「自分が2歳の時には、もっとちゃんとしていた」ということを必ず心で思っている筈です。だから、親御さんは、きちんとその事を評価して、「えらいね」と言ってあげないと、もうライブにつきあってくれなくなってしまいますね。

「こども」とひとことでくくられても、

赤ちゃん、2歳のギャングエイジ、就園児、小学生といろいろです。一番難しいのが、2歳のプレ世代ですね。まだ、先生という存在を知らない場合が多いし、知っていてもママの方がエラいと思っていますよね。もちろんどっちがエラいかなんかではないのだけれど、ママが言うことと、先生の言う事が違うと混乱をするので、私はプレ世代には、必ずママに最初に指示をしてから、こどもにも伝えるようにしています。ママのこどばで言ってあげた方が、理解できる年代だと感じています。

幼稚園でも、月に1、2回、市の「親子ひろば」の委託をうけて「リトミック」をやっています。ベビーから2歳くらいの子たちが毎回たくさんご来場くださるので、私も自分のこどもがかつて小さかった頃の事を思い出しつつやらせていただいています。

私が保育者として駆け出しの頃は、保護者の方からも、

「先生はまだこどもを産んだ事がないからわからない。」

というような事をよく言われて、若い心がくじけそうになったりもしたものですが、最近のこどもと音楽が関わるシーンを観ていると、世代的にはパパママ世代でも子供を持たない人も増えていて、そんな中でもこどもと関わろうとしている方がたくさんいますね。これは本当にすごい事だなぁ、と思っています。それは、そうゆう企画を受ける側の若いパパママも、「子育ての経験のない人の企画」を抵抗なく受け入れているし、逆に、「私の時代はこうだった」みたいな我慢の押し売りを子育て経験のないミュージシャンたちは絶対にしない安心感で、仲間意識でとらえているのだと感じています。

だからこそ、私がそこで、禁止語バンバンの指導者オーラを出しちゃいかんな~と思いつつ、試行錯誤をしているところです。

幼稚園の外に出て、まだまだ、いろんなスキルを身につけなきゃ。と思ったという一日でした。

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