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パスカルズ@下北沢

パスカルズLIVE

芝居のオーケストラとしてバンドごとオケピットに入って演奏したり、大林宣彦監督の次回作映画「野のなななのか」に映像としてもスクリーンに登場するという「パスカルズ」は、弦楽器がバイオリン4名、チェロが2名、ギター、ウクレレ、バンジョー。その他は、演奏用ののこぎり、アコーディオン(ピアニカ兼任)、ドラム、そして桶パーカッション。

桶のパーカッションは、もちろん白いランニングを着ていて坊主頭の、「さよなら人類」でイカ天で旋風を起こした「たま」の石川浩二さん。ウクレレは、「ちっくん」こと、知久寿焼さんで、ボーカルを時々担当します。

日本のグループとしては、何回も世界ツアーを敢行している彼らは、超有名で、ライブのチケットもなかなかとれないので、日本で見られる機会は、スクリーンや舞台でしかないのかな、と思っていたところ。棚からボタ餅で、関係者席枠を用意してもらう幸運に巡ってきました。

と、いうのも、パスカルズには、今度の「でんでらキャラバン」でバイオリンを演奏される「松井亜由美」さんも在籍しています。そして、チェロの三木黄太さんは、独自の家具職人としてもその道で有名ですが、「テロリスト」にひっかけて、アグレッシブな演奏スタイルを自ら「チェロリスト」と表現する演奏家で、その幅を広げるために「つるさん」にパンデイロを習っていて、楽団「ぺとら」の近藤さんの大学の後輩で、「喜劇映画研究会」の会員として、新野さんとも親交が深いという私の周りの人々と縁が深い方です。だから、近藤さん関係や、新野さん関係の場所で、時々お会いして、チェロ演奏も聴いた事はあるのですが、ぜひ「パスカルズ」の大きな編成での演奏シーンを拝見したかったのです。

今は、「あまちゃん」のテーマ曲がブームとなった事もあり、テレビの歌番組に登場しない、歌詞で恋愛を歌っていたりカラオケで歌う事はできないけれども、「演奏」という事に重きをおいて表現しているバンドや楽団がたくさんある事を、多くの人が気付いているし、映画や舞台を創作する分野の人は必ず注目している。だから、今回のパスカルズの久々の東京公演も見逃してはいけないと、舞台が中心だけれども、テレビでも見た事のある芸能人の皆さんがたくさんご来場されていました。私は今回、関係者席だったので、前の席も女優さんで、その前には演出家の方が劇団員と一緒に座っていらした。今の日本を動かしている音楽を表現者たちは、皆注目しているのだと感じられました。

演奏がはじまって、最初に感じたのは、元「たま」のお二人の力量の高さです。テレビで見るのと、生が違うのは、当たり前なのですが、その差がかなり大きいのです。「知久さん」の声は、独特なのですが、テレビでは、その高音部分しか、拾えないのでしょう。声に含まれている倍音や、低音も含んでからんでいる独特な声は、本当に心を打つものでした。「パスカルズ」は、映画音楽などインストの曲が多いので、ボーカルが聴けるのは時々なのですが、息をのみました。

そして、「石川さん」。

リーダーのロケットマツさんが、指揮者の立場で、観客ではなく、メンバーの方を向いて演奏される事が多いので、フロントの石川さんが、お客さんのエナジーを感じ取って、パフォーマンスを盛り上げる細やかな気配りを、とにかくずっと休まないのです。テレビで見ていた時には、「色モノ」扱いというか、器の大きさには気付かなかったけれど、演奏者とお客さんを繋ぐ存在を桶を演奏しながら続けていくスタミナがとにかく凄かった。

バイオリンの松井さんのソロも深い音色で素晴らしかった。いつもやさしく私に声かけをしてくださる人柄そのものが、演奏ににじみでている。演奏だけではなく、「でんでら」では、食も担当されている。スーパーウーマンです。

楽曲も素晴らしい。リーダーのロケットマツさんの作品を中心に、メンバーそれぞれが作品を持ち寄るスタイルなので、色彩も豊かなに感じられる。このようなバンドが、ヨーロッパを中心に世界中でツアーを行って、日本代表でいてくれる事を誇りに思う。日本人は、このようなこまやかな感情を持っている事が、伝わると思う。そして、ただ良いメロディラインを持っているだけではない、「モダン」な要素がちゃんと含まれているところが、世界標準なのです。ここが、「パスカルズ」は、他のインストバンドと違うところ、アマチュアではないプロならではの技量なのだと思う。ジャズや、即興演奏などの「大人」が辿り着く音楽の中でのシニアな部分のちりばめ具合が、程よいのです。この部分がないと、決して欧米では認められない部分だと思う。私は、今の時代に同じ東京で暮らしている事を誇りに思う。

下北沢という場所での演奏だった事もあって、たくさんの方がお子様連れで観覧していた。ストリングスが多い生演奏を聴く耳を育てたいという思いは、とても共感できる。それで、面白いハプニングが起きた。

幼稚園教諭である私には、別に気にならない普通の音だったけれど、

2歳くらいのこどもの声が、演奏と演奏のちょうど良い合間に場内に響いた。

すると、それをすかさずランニング姿の石川さんが、

「何?何?欲望を言ってごらん。」

と、そのお子様に問いかけると、

その子は、正直に、

「お家に帰りたい。」

と、言いました。

すると、石川さんは、

「いいよ。」

と、微笑み、会場は大爆笑。

次の楽曲が間髪いれずにカウントされるという進行で会場が暖まりました。

私だったら、先生風が邪魔をして、

「いいよ」とは言えないなぁ。

その子の親を気にしてしまうから。入場料を払ったのに、還ってその権利を捨てろという意味にとられたら責任を感じる事だろう。

でも、今回のケースでは、

その子も「いいよ」と言われた事で、自分を認めてもらえたし、

場内爆笑で、「ウケた」という感覚で満足も得られたのだろう。

親の膝でそのままその子は眠り、帰りは親がかかえて帰りました。

私もよく息子パンダを「寝たまま歩き」でお姉ちゃんと両脇でかかえながら、ライブハウス、コンサートホールを問わずに連れ回しました。彼もその時は、よく「耐えた」と自分で思っていても、後になって「聴く耳」の許容範囲が大きくなったと、母の教育に感謝してくれる事を祈っている。高校生の娘エリザベスは、既に、

「ママが小さい頃から、劇団四季とかいろんな演劇を私に見せたので、

私は、演劇部の人になっちゃった。」

と、言いつつ、今は脚本を担当しているそうだ。

同級生のみんなが好きなジャニーズの何処が良いのか、話をあわせるために雑誌を買って研究をしてみた中学生時代の暗黒を経てみると、

「みんなと同じものを好きにならなくても、結構幸せ」な高校生ライフを送っているようだ。

話が脱線するのだが、我が子ながら、私はこの娘の我が道を行く流の会話のセンスが大好きだ。ギャルを否定はしないけれど、私はギャルではない「エリザベス」路線なのだ。

ちなみにエリザベス語録。

~髪の毛をショートカットしてからの初登校のシーン~

「わぁ!エリザベスちゃん、髪の毛切ったの?失恋?」

「ううん。でも・・・むしろ、その反対の意味もあっての事かもしれないよ。」

(失恋したんじゃなくて、その反対で新しい恋がはじまった斬髪もありえるでしょ、を示唆しつつ、もちろん、そんな筈もないので、皆で大爆笑となる。)

「娘よ。それじゃあ、コントだよ。コントの脚本、自ら書いて何になろうとしているんだい。」

と、母は想う。

★その2

~夏期講習(学校)にて、担任の先生に文化祭のお揃いTシャツの件で呼び止められる。Tシャツのサイズが2サイズしかなく、痩せていて華奢なモデル体系の女子は、ウィメンズサイズが着られるが、太め女子は男子と同じサイズで、しかもデザインもちょっと男女が違うのだけれども、高校生の乙女心としては、大丈夫なのか?という微妙な相談を、太め女子の代表のエリザベスに、意見として聞きたかったらしい。でも、傷ついちゃったらごめんなさい、でも、他の子に聞いたらももっと傷つくかもしれないから、太っ腹のエリザベスちゃん、相談にのってくれない?というノリだったらしい。

そこで、エリザベスは、何故自分が選ばれちゃったか(太めだから)を重々認識しつつ、でも、高校生としての自分の立ち位置を最初に前置きしてから語ったらしい。

「先生。まず私は、文化祭委員でもないし、実行委員でもありませんが、それでも良かったら、意見をいわせてもらうと、別に気にしませんけどね。細い子は、襟がついていてウェストが絞られてて可愛いのを着ればいいんじゃないですか。私は男子と同じものを着ても、全然構いませんよ。じゃ。」

と、風のように立ち去り際に、先生が、

「ありがと~~」と言ってくださったそうだ。

個性があれば、傷つかない。

そんな子に育ってくれました。

★その3

~娘エリザベスの鉄板の切り返し~

「エリザベスちゃんって、変わってるね。」

「うん、でも母はもっと変わってるよ。(笑顔)」

パスカルズの話からちょっと脱線してしまったけれど、

パスカルズのライブにたくさんいたお子様オーディエンスを見て、

彼らの成長した姿に、今のうちの子を重ねて、

ほくそ笑みたい気分なのです。

我が園児たちも、同じような価値観を大なり小なり持っていると思うのです。

「テーマは何なのか?」

「お客さんから見たらどうなのか?」

こどもながらに、考える子になってくれていて、

大人になったら花開くと信じて、またいろんなものを与えていきたいと思っています。

パスカルズの生演奏。

良い研修になりました。というお話でした。

お父さん、お母さんも、世間の目を気にせずに、

自分が良いと思うものを、どんどんこどもたちに吸収させていきまっしょう!

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