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京都水族館

京都二日目。

早朝から、今度はなんと、娘エリザベスが嘔吐。

昨日まで病み上がりの弟を気遣いながら面倒をみて、自分は「全開!食欲も。」なんて、言っていたのが、一晩たって嘔吐の人となっている。娘は大人なので、トイレで服さえ汚さずに嘔吐をしたというのに、

昨日まで自分が具合が悪かった弟パンダは、

「トイレを消毒しないと、ボクたちトイレが使えないね。お店でドメスト買ってこないと。」

なんて、しれっと言ったりする。

トイレは、キッチンで熱湯をわかし消毒した。

幸い、嘔吐の回数は2回で済み、後から熱が出るタイプの風邪の様子だった。

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息子を隔離する意味でも、朝からコインランドリーに行ったり活発に活動して、

せっかくなので、歩いて京都水族館に行き、9時の開館前に並んでみる事にした。

ネットでの前情報によると、パンダが希望している「バックヤードツアー」の定員は1回10人で二回のみの実施。並んだ順番によって、参加できるかどうかという経験は、沖縄の美ら海水族館で何度もしているからだ。

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20分前に到着したけれど、すでに1人、年間パスを持っている少女が並んでいた。彼女は常連さんだから、バックヤードツアーは無縁だろうと、ベンチに座って時間を待っていたが、後から家族連れも追加されたので、慌てて入館待ちの列に並んだ。

入館後、まっすぐにバックヤードツアーの予約と代金の一人500円を支払う。

息子は、代金が発生するのだから、餌やりが期待できると興奮ぎみだ。

都内エリアの水族館と沖縄、海外の水族館(グアム、シンガポール、WDW)と、シュノーケリングやシーウォーク、泳げる水族館などのアクティビティは、私の担当だが、

「なかがわ水族園」や、「アクアマリン福島」は、父親が担当で引率したので、私は知らない事だ。

大阪の海遊館、三重の鳥羽水族館などは家族で訪問している。

バックヤードツアーの開始は10時なので、1時間で館内の全容をつかむように巡回する。

先ほど、「訪問」という言葉を選んだが、

息子にとって、水族館に行く目的は、「魚に挨拶をする」事らしいので、自然とそれを見守る事になる。

ガラスに両手をあてて、水槽をじっと眺める彼のいつものポーズは、

どこの水族館でもクッキーの型のように同じで、ある種アートのようで可笑しい。

学校の友達には、絶対に見せられない、彼の素の部分なのだと思う。

そういえば、高学年になってからは、あまり学校内では魚の事は話さないという技を取得したようだ。

話題にしても誰もついてこれずに迷惑だし、「また水族館いったの?」と言われるのもヤバいらしい。

我々と同じハイペースで館内をまわっている単独行動の男子高校生がいた。

彼もマニアなのだろう。ガラスこそ手で触らないものの、静かにそして熱心に鑑賞していた。

途中、海の生き物に触れる「タッチプール」があった。

パンダは、いつもと違ってかたくなに拒否。

そうか、姉が病気なので、魚に感染を気遣っているのだと思った。

時間となり、

バックヤードツアーの集合時間になり、10名が集まった。

修学旅行中の高校生、女性グループ、大学生カップル、高校生の彼、そして我ら親子で、男性は3名だ。

バックヤードは、本当にバックヤードで、通路が節電で薄暗かったり、暖房がなかったり、靴底も何回も消毒したりしている。

最初に、

「皆さんは、ラッキーですね。今日はたまたま海獣の体重測定日なので、体重計がでています。」

私は、あぁラッキーと思わずにほくそ笑んでしまった。

私も、ガイドの海獣調教のお姉さん先生と同じように、シーズンになると入園を考えてる親子さんに見学ツアーのように説明をしている。その日、その日によって、環境が違うので、自分にとっては、「お客さんラッキー」という事もあるのだが、そのお客さんにとっては、その時しか知らないので、ラッキーという感覚はなく、いつもキョトンとされてしまうのを思い出した。

正式なルートで、給餌室前での説明。「この給餌(きゅうじ)という漢字読める人?」で、息子が手を挙げる間もなく答えてしまった。この瞬間から、こういう時に絶対に答えたい人とのバトルは、西武のガンマン方式で早く言ったものの勝ちとなった。ここで、誰かが手をあげれば、挙手性となる。そんなものだ。

室内は、魚を調理するのでもちろん寒い部屋、奥の冷蔵室にも入り、更に奥の冷凍室はマイナス3度という事で、ハンパなく寒かった。魚を解凍する場所で、餌となる魚の解説。ここでも息子は答えを早撃ちして言ってしまい、大学生カップルのお内裏様は、ちょっと負けないモードを出してきた。彼にも1回、答えを譲った。

後から、彼らはダイビングもするという事で、パンダはちょっと負けたと思ったように感じた。

パンダとの約束で、12歳になったらダイビングに連れて行くというのは、私はスルーし続けているからだ。

実はこのメンバーで一番魚に詳しいのは、高校生の彼で、答えたりはしないけれど、彼は全部知っているオーラを出していた。彼にもこうして、親に付き添ってもらった時代があったのだろう。

と、いう事は、パンダもそのうちに単独で水族館に行けるようになり、ひとりでバックヤードツアーに参加するような長期休暇を過ごすようになるのかもしれないなぁ。そして、大学生になると茶髪、彼女付きとなり、ダイビングなんかもしちゃうのだろうか?人類の進化の過程を観ているようで面白い観察だった。

息子よ。

魚の蘊蓄を黙って聞いてくれて、一緒にダイビングしてくれる彼女が将来見つかるといいね。

心からそう思った。

バックヤードツアーのハイライトは、大水槽の餌やり体験だ。

一日2回しかツアーを実施できない理由はここにあるのだと理解した。

ひとり1カップの海老と魚フレークが配給された。

「ママの分は、俺がやってもいいんだよね。」

言われなくてもそうするけれど、息子が確認をしてきた。

息子はこの餌をやるという行為が好きで好きでたまらない。

でも、一般的な川や池の鯉に餌をやるのは禁止されているので、水族館の餌やりコーナーは、はずせないのだ。

グアムや沖縄のシュノーケリングや餌付けアクティビティにも、これがやりたいがために連れていったのだから、

自分の分のカップを息子にあげるくらい安いものなのだが、スタッフさんに声をかけられてしまった。

まさか、私が魚を触れないと思われたらしい。

「息子に2倍やらせたくて・・・。」

自分よりも背の高いコドモに気を使うバカ親だった。

ツアー解散後は、息子はもう1度ビオトーブをじっくり観たいと言った。

私がお姉ちゃんを心配して早く宿に帰りたがっているのを察しているようだった。

歩いて帰る途中に、「舞妓焼き」という人形焼きみたいな店を老夫婦がやっていて、

こどもたち二人に1個ずつ買った。1個50円だから100円だった。

パンダは、その場で袋を破って食べた。

お昼には早いのだが、熱発中のお姉ちゃんのいる部屋での飲食は危険なので、

京都駅近くから歩いて五条堀川まで戻って、宿の近所の蕎麦屋に入った。

私のかけうどんが200円、パンダのざる蕎麦が300円で二人で500円ランチだ。

お金のない人丸出しだけれども、息子は病み上がり、私も次は自分が体調を崩す心配からか、

あまりボリュームのあるものを身体が欲しない。万が一、吐く事を考えて食物摂取をしている状況だ。

この蕎麦屋で出されたお茶が不思議な味だった。

「ごぼう茶?」

と、思ったけれど、何かが違うスモーキーな風味がする。

パンダはこの風味を気に入って、

「俺の風邪、このお茶で治る気がしてきた。」

とまで言うので、お茶のおかわりの時にお店の姐さんに、

「美味しいお茶ですねぇ。」

と、言うと・・・。

「みんな、お茶しか褒めてくれへん。」

と、笑い、一保堂のほうじ番茶と銘柄を教えてくれた。

宿に帰ると、お姉ちゃんエリザベスは、少し回復して、熱があるものの、

お土産の「舞妓焼き」は、ペロリと食べられた。もう嘔吐もないようだ。

安心して、少し休んだ後、

パソコンで一保堂を検索すると、とても有名なお茶屋さんで本店がわりと近くにある事がわかったので、

こどもたちを置いて、ひとりで買いに出る事にした。

最寄り駅の地下鉄五条駅まで、iPhoneを頼りに出てみる。

私も修学旅行依頼の京都なので、もちろん初地下鉄。緊張しつつ、京都御所近くの丸太町へ。

下車後もiPhoneのナビタイムで、お茶屋さんを見つける。

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もうここの商店街は、全部の店が老舗で本店なのでしょう、という雰囲気の町並みの中で、ひときわ老舗っぽい感じの佇まい。「千と千尋の神隠し」のような感じの店内にひぇ~、となってメニューに目を白黒させていると、店員さんが声をかけてくださった。

「お蕎麦やさんで出していただいたお茶が美味しくて買いに来た。」

というと、そのお蕎麦屋さんの名前を言えば銘柄がわかったそうなのだが、

当てずっぽうに入った店だったので、店の名前もわからずというと、

推測から3種類の茶葉の匂いを嗅がしてくださった。そのうち茎茶ではないと判断して、

残りの二つを頂戴する事にしたのは、私の嗅覚ではわからずに、息子にまかそうと思ったからだ。

ひとつは、香りは高いが精製されたほうじ茶。

もうひとつは、もう葉っぱの形そのままのいぶされたままの葉っぱで、煙草のような強烈な匂いがした。

チラチラと舞っていた雪もちょっと本降りになってきたが、傘ももたずにフードで歩いている。

もときた道を戻るのは何なので、そのまま商店街をぬけて、今度はiPhoneに頼らずに野生の勘で歩く事にすると、不思議な佇まいの雑貨屋さんを偶然見つけた。

まるで、注文の多い料理店のイメージで、作家作品の1点ものだけのお店らしいが、基本的には不気味な動物の絵柄のものが多い。これはエリザベスの好みだと思いつつ、共有にしても良いし、彼女が使っても良いと思えそうなものを数点購入した。ここは、同時にベビードールの洋服も専門に置いてあるらしく、幸せな女の子が、サイズ30の我が子(人形)のための在庫を探してもらっていた。こんな世界もあったのね。

京都市役所駅まで歩き倒し、地下鉄で五条に戻って、スーパーで食料を調達して宿に帰った。

このあたりは、本当に外国人むけのゲストハウスが多いので、スーパーも外人だらけだ。

娘は、買ってきたレンジで暖めるうどんを平らげた。もう安心だ。

旅は、健康であるにこした事はないが、家族旅行をしていると、全員がセーフだった試しはないくらい、

いろんな身体の不調と向き合う事はざらだと思う。

私は、旅中で不調なら、家と同じように養生すれば良いと基本的には考えて、必要なら受診する準備もしている。いつも、旅中で吐いたりしているのは、たいていパンダで、下痢をしたりするのは私。エリザベスが熱を出したのは初めてだけれども、具合の悪い中、無理をしてでも予定をキャンセルして帰宅という選択をしなくて良かったと思った。もちろん、それも症状によって見極めが必要なので、難しいけれど・・・。

こどもたちもそれぞれ身体の回復にあわせて、食べたいものを食べたい時間に、それぞれ電子レンジをチンして食べている。今回、旅の最初にキッチン付きのゲストハウスに泊まれて本当に良かったと思う。ホテルのように、ルームクリーニングもないから、ゴミだしも自分で好きな時に出せ、食事の片付け後もすっきり。タオルもコインランドリーでついでに洗濯しているから、問題ない。とても快適なシステムだった。チェックアウトは、鍵をレターボックスに入れるだけで完了だそうだ。

お風呂の後は、コインランドリーに往復したり、家のいつものようなくつろぎだと言うと、

パンダは、

「家よりもネットの接続がいいじゃん!」

と、くけ加えた。

ゲストハウスは、1シングルベッドと1セミダブルという配置で、おそらく添い寝で許されるお子様は小学生まで。今回がラストチャンスだ。しかし、本格的に寝る時以外は、さすがに息子は枕を並べる事は遠慮して、頭をベッドボードのない足方向の逆体制になって寛いでいる。そこで、おなら事件は起きました。

誰がって、おならをしたのは私で、人前ではそんな事はしませんが、こどもたちの前では自分もするし、こどもたちもそうして欲しい。そして、園でもそうしているように、こどもたちのその匂いによって、「いますぐトイレに行きなさい」と促す事もしますし、甘い匂いがするようなら警戒をするといった普通の母の役割をしているのです。

だからいいでしょ、ってわけではないけれど、遠慮なくした時の事です。

息子の頭が私の尻の下にある事を忘れてしてしまった結果、息子は大変な目に遭ったというわけです。

すっかり回復したお姉ちゃんが、

「いまこそ、『ジョジョの奇妙な冒険』みたいに『今まさに~と言おうとしている』と言うチャンスだよ。」

と、私には何だかわけのわからない事を言って、また姉弟でゲラゲラ笑っています。

嘔吐を警戒して、消化の良いものばかり食べているので、私はまた次のガスの感覚がありました。さすがに二回連続は可哀想と思って、黙ってトイレで済ませ、ベッドに戻ると、

「アナタは、今、まさにトイレでオナラをしてきましたね。そうでしょう。」

と、アニメのキャラの様でパンダが言うので、

「そうですけれど、何故、わかりましたか?」

と、答えると、

「私は何でもわかるのです。」

と、続けるので、

「どうせ、音が聞こえたんでしょ。」

「その通り!」

と、バカな会話が続き、また姉弟でゲラゲラです。

西原理恵子さんの「毎日かあさん」の中に、

タイなどの海外にいても、

「いつも家族の食卓と団欒があれば、そこが家なんだよ。」

という件がありました。

うちの子たちは、ときどき外の世界では失敗もあり、うまくいかない事もあるようですが、

家が大好きでいてくれる事が何よりだと思います。

娘エリザベスは、高校で「変わっている」と言われると、

「母はもっと変わっている」と答えるそうで、

「うちの常識と思っている事が世間では珍しい事」や、我が家で「○○語(○○は名字)」と呼んでいる我が家、もしくはうちの幼稚園内でしか通じない言葉は、学校でも友人たちが好きな話題だそうです。何せ家が自営で幼稚園なのですものね。そこでの育ちは不思議なものの様です。

今日は、パンダと京都水族館に行き、一人で買い物に出ただけで、

旅なのにエキサイティングではなかったけれど、

うちが、普段からいろんな会話を親子できるのも、しょっちゅう一緒に旅をしていて、

共通体験がたくさんあるおかげかなぁ、と感謝できるようなまったりとしたくつろぎの会話を感じられる日でした。

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