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2011お泊まり保育

2011年度のお泊まり保育を振り返ります。毎年、夏期の「藤野芸術の家」は、年末までに往復はがきで抽選で申し込みをするのですが、今年は希望日には外れてしまい、一日早い、海の日連休明けの19日から、準備保育なしで出発する事になりました。
出発から高速にのり、ぴったり1時間で「藤野芸術の家」に到着です。10時から、工房を団体予約していたので、急ぎ足で工房に向かったものの、台風接近との事で、他のお客様は、4名ほどの1組しか見当たりません。選択したガラス工芸のサンドブラストの機械も3台とも、フルで使用できました。サンドブラストは、模様をつけたい部分にシールを貼り、細かい砂をふきかける事によって、その模様が浮き出るというものです。お泊まり保育で製作したものが、家庭でもそのまま使えるとあって、みんなとっても楽しみにしていました。指導してくださった髪の長いお兄さんも、やさしかったです。
工房が少し早く終わったので、「芸術の家」の名物の「音の出る引き出し」や、民族楽器で、たっぷり遊ぶ時間ができました。

お昼は、雨なので、キャンプステーションではなく、レストランで提供していただきました。今年のカレーは、実にこどもに食べやすいもので、サラリとさっぱり。ほとんどの子が「おかわり」をして、平均2〜3杯というところでしょうか?途中から競争のようになった人たちは、6杯目に挑戦していました。これも、思い出なのでしょうね。3杯目以降は、わんこそばのような感覚で少量なのですが、きっと親御さんには、「数」をご報告する事が大切なことと思います。おおいに驚いてくださいませ。

食事が終わると12時でした。天候さえ良ければ、ここから川遊びの予定でしたが、外はバケツをひっくり返したような大雨です。雨用におさえた会議室は1時から使用可能なので、それまで、絵本コーナーで休憩したり、館内を探検したりして過ごしていました。
すると、館長さんが見かねて、助け船を出してくださいました。ここの施設の一番の場所、「クリエーションホール」を案内してくださるというのです。それも、ただ見せてくださるのではありません。「バックステージツアー」です。これは、今は、水族館の裏側を体験させてくれるものが多く見かけますが、劇場バージョンは、幼児ではなかなかチャンスがありません。館長さんの案内で、音響や照明などの調整室、出演者控え室、楽器倉庫などを見学です。楽器倉庫では、グランドピアノが2台。そのうちの「スタインウェイ」という高価なピアノは、ピアノを弾く人なら、あぁ、とわかる高級品です。それを、園児にひとりずつ試奏させてくださいました。
私も、音大生の頃は、学内発表会等の機会で、何度か弾いた事はあるけれど、そういえば、社会人なって23年。スタインウェイ様には、触ってないな、と、今、気付きました。触らせてもらえば良かったと、激しく後悔しました。
最後にクリエーションホール全体を見学して、バックステージツアーは、終了。館長さんにお礼をいって、次のプランに入りました。

会議室に入って、地図づくりの作業に入りました。自分が歩いた場所を空間認識して図に表すのは、とても脳を刺激する作業です。紙に書く前に、頭の中でマッピングをして、高さを思い出しながら、地図を描く。こどもたちは、それぞれ、自分の興味を持ったところを大きく描くので、「ダンス場」(クリエーションホールの控え室の鏡のあるリハーサル室)等をトピックしている子もいて、興味深かったです。
次のプランは、「ハンカチおとし」。
続いて、「ソーラン節」を、運動会の練習をかねて予習しました。
おやつも、そのまま、同じ場所で食べました。中身は、トッポと、おせんべい、ゼリー干菓子でした。

チェックイン後、貸し切りのお風呂です。大きい風呂に女子、小さい風呂に男子が入りました。お風呂後は、髪を乾かしながら、各部屋で、逆立ちの練習をしたり、自由に過ごしたり、共有のサロンで「おかあさんといっしょ」を観て過ごしました。

夕食は、「お子様用夕食」という設定でしたが、ガテン系カロリー定食くらいのボリュームがありました。打ち合わせでは、ハンバークとエビフライとウィンナーという事でしたが、メインに大きなチキンソテー、エビフライ、コロッケはデンと構えており、チキンソテーをお子様たちがナイフで切らなければいけないじゃん!と、先生たちのつっこみどころ満載。先生に切ってもらう人、自分で切る人、原始人のようにかぶりつく人などのチキンソテーの図がありました。毎年、ここのレストランは、入札で業者が変わるので、レストランとの打ち合わせは、大変なのです。しかも、ここに入るシェフは、たいてい子育ての経験のない若い方が多く、以前は、昼食のカレーを、タイ風にココナッツを入れてあげよう!という果敢な申し出をバッサリと切ったという私の武勇伝もあるのですよ。(←余談)そして、みんながなんとかチキンライスまで、食べきったところで、別皿のデザート登場です。900円の価格設定で、ここまで高カロリーにしてくださったので、原価として、安いゼリーかプリンでしょう。私のリクエストは、次の日の園児の速やかな排便のために「ヤクルト」でした。でてきたのは、「梅子先生みたい!」な、「チョコレートムースホイップソースがけ」でした。こどもの拳よりも大きいです。「お誕生会みたいだね」という声のもと、みんなで食べきりました。ちょっと、甘すぎるな。私もそう思ったところ・・・「なんかしょっぱいもの食べたい!」と、言い出した子が、「エビフライの尻尾、巧い!」と、気付き、次から次へとテーブルの上を尻尾が行き来しました。ついでに、食べきれなくて残したポテトフライも、行き来しています。コーンスープが飲めなかった子のスープが、もっと飲みたかった子のところにもお嫁にいきました。
なんか、私、うちの幼稚園のこういう家庭的な勝手なやりとりが大好きです。そういえば、前のおやつの時間にもありました。昭和な雰囲気のゼリー干菓子は、何人かの子は食べた経験がなく、手をつけないで残していました。「ねぇ、○○ちゃん、このゼリーいらないんだったら、☆君にあげたら?さっき、☆君、ものすごく嬉しそうにゼリー食べてたんだよね。ね、☆君、もらいなよ。」
☆君が、ゼリーを味わう時に、パラララ〜とお日様の笑顔になっていたのを、見逃していない先生がいたのですね。☆君は、その後、もう一度、ゼリーのお日様笑顔を見せてくれて、みんなも幸せになりました。(←話がとびました)

食事が終わり、各部屋備え付けの洗面台で歯磨きをすませると、今度は、先ほどに休憩した場所とは違う「スタジオA」での「お楽しみ会」のはじまりです。この部屋への移動もそうなのですが、暗くなってからはいっそう味わうのですが、「節電」のため、すべての通路が真っ暗なのです。そして、空調は、部屋を使いはじめる時に、電話でお願いするというスタイルが、宿泊室を含め、全てに徹底しています。震災以来、宿泊施設にくるのは、はじめてだったし、ましてや、毎年続けて仕事できている施設が、こんな対応になっている事にびっくりしていました。こどもたちの中では、晴れていたら実行する予定だった「夜の野外散歩」と兼ねて楽しんでいる様子です。
それで、暗闇の廊下で、スタジオの鍵をあけてもらうのを待っている間、担任のウキコ先生から、重大な発表がありました。
「今日、ここには、みんなのほかに、『キサラム幼稚園』の人たちも来ています。みんなで、良い子にご挨拶しましょうね。」
スタジオAの予約がとれて、それで、このノリがわかる子たちがいる学年限定ですが、何回か、お引き合わせした事もあります。
女の子たちは、胸をときめかせ、髪をなでつけておすましで入場しました。こどもたちが、カーテンの前に整列します。
「それでは、行きます!キサラム幼稚園の皆さんです!」
カーテンが開かれ、わぁ〜〜〜という歓声。
瞬間に、騙された〜と、解ります。大きなステージリハーサル用の鏡に、自分たちの姿が映っているのです。鏡の向こうの、自分たちとは、反対の世界の「キサラム幼稚園」のこどもたちは、手をあげたら、反対に手をあげて真似っこしてきます。存分に楽しみました。その後、風船おくり、ジェスチャーゲーム、ピアノにあわせて鏡にむかっての歌大会などをしました。
部屋に戻ると、パジャマに着替え、布団敷きです。それぞれが自分の寝る場所を決めるのですが、これがこどもたちにとっては、とっても大事な事のようです。終わったら、3部屋の前の共有スペースにある「サロン」にて、恒例の「ジャングル大帝レオ前編後編」の紙芝居です。普段の園生活ではまず読む事のない、お泊まり限定の長編なので、途中で読み手も交代します。終了後、就寝でした。
今年は、喘息の吸入や、全身に塗り薬の塗布、それに、もしものアクシデントに備えて、私は、一人、リーダーや車椅子の人のための個室に寝ていました。テレビで台風情報を随時、確認していると、朝の4時の時点では、なんと!帰り道の中央高速道が大月と八王子間で通行止めとなっており、帰れない!と、顔面蒼白になってしまいました。急いでiPhoneの電波が届くデッキまで移動してネットで確認しました。園児の中には、どうしても午前中に引き渡したい子もおり、電車移動も視野に入れていたところ、間もなく、中央線も午前中は運行停止となっていました。5時を待って、各部屋に園児の寝姿を撮影しつつ、先生方に現状を報告。5時半頃、警備員さんに、下の道の20号も閉鎖されているという事を伺った。この時点では、「道志川ルート」なら、開いているけれど、同じ事を考えているドライバーで混雑しているし、道中が長くなるから、こどもたちの昼食の手当も考えなくてはならない。いっその事、このまま台風が過ぎ去るまで、「藤野」でお泊まり保育を続けるか?土砂崩れの危険が道中にあるなら、その事も視野に入れました。
6時に、緊急、職員会議。いつもなら、起床7時のこどもたちを6時半には、着替、布団あげまでやってもらい、7時から、本来は朝食後の「館内シールラリー」を前倒しでやってしまい、7時半には、荷物をバスに入れてしまう作戦です。
この時点で、決めていたこと。
高速のゲート開き待ちの渋滞には、巻き込まれたくない。子連れも子連れ、20人も連れているのです。その後、渋滞の中、出勤してきた掃除の人やスタッフさんの情報も集まってきます。なんでも、大きなトラックは、ゲート待ちでそのまま寝てしまうので、前の車両が動いても気付かず、その後ろは延々と続いてしまう一車線なようです。
でも、通行止めは、相模湖の雨量計が一定量をこえると自然と設定されるそうで、このあたりでは、よくある事もわかりました。土砂崩れに直結するのではない事もわかり、少し安心します。万が一、電車で移動する事も考え、喘息の吸入器や、園児から預かった頓服などを違う鞄に詰め直しました。6時半に、保護者に連絡網。この後、連絡網は、頻繁に流しました。余談ですが、遅刻をする時に、「今、どこにいる」のをその都度連絡するのが、大人のマナーと聞いています。それにならおうと方針を決めました。(その後、一般道の標識をみてはメールをしますが「それどこ?」という返信さえくる余裕があったほどです。)8時には、予定どおりの朝食です。私は、急いで食べて清算もしなくては、と思っていたところ、警備員さんが、館長さんが出勤してきたよ、と知らせてくれたので、フロントにかけつけました。今まで、iPhoneで繋いでいた画面をオフィスのパソコンで、いろいろと調べてくれています。20号が開通したとニュースです。しかも、渋滞は4キロ程度だそうです。みると、お掃除の人、いろいろと情報をくれていて仲良しなった夜勤の警備員さん、交代の警備員さん、フロントのスタッフの皆さん、館長さん、総出で、私たちの幼稚園の心配を円陣になって相談してくださっています。長い道中になるので、嘔吐対応用に、追加のビニール袋やそれを入れる紙袋も譲っていただきました。
こどもたちは、「台風で行きに通った道じゃない道を通って帰る」と、伝えました。すると、「お手紙見れる?」と、そこだけ気になったようです。藤野の山に、巨大なラブレターの「マウンドサイン」があるのです。充分に観られるよ。何せ、高速じゃないからね。いぇ〜い!みんなにとっては、あと1時間しかみんなにいられないところ、もっとたくさんみんなと過ごせる!といった明るい受けとめ方だったようで、ほっとします。幸い、20号も渋滞もなく順調でした。高尾に出るまで、コンビニはない、という話通り、何もない山道でした。高尾にきて、はじめて「コンビニ」を観たときに、みんなで感嘆の声をあげました。これも、思い出です。コンビニは、どこにでもあるんじゃないんだね。発見だ。八王子に入り、多摩御陵も通過し、16号に入るところでは、自然渋滞しましたが、無事にドライバー横山の予言ぴったしの11:15に到着しました。2時間15分の所用時間でした。忘れられない「お泊まり保育」となりました。
保護者の皆さんも、お子さんを持ってはじめていろんな事を経験されると思いますが、「子供と離れて一晩を過ごす」というのも、いろんな思いがある事と思います。ましてや、台風がちかづくなか、予定とは違う帰路についた事で、ご心配された事と思いますが、皆さんが「先生を信じている」と応援をしてくだった事に感謝します。困難な状況の時には、宿泊施設の人と自分たちの先生が協力して何か相談をたくさんしていた姿がみんなの印象に残って、いつかの何かの時の「マンパワー」に変身する事を願って・・・。

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コメント

嵐のお泊まり保育、おつかれさまでした。
こどもたちが大変お世話になりました。

しっかり者ぞろいのさくら組(?)ですが、
帰宅後は「家ですごく甘えてくる」とか
「寂しくて眠れなかったと言っている」とか
「頑張ってきたんだな」と思わせる声がたくさん聞かれました。
うちの生意気坊主も「ママにオヤスミって言えなかったから
なかなか寝れなかった」と言いました。へぇ〜〜☆

これから少しずつ、楽しかった思い出話が聞けるのでしょうけど、
こうして先生から昼間の様子を伺えて、
本当に嬉しく、ホッとしました(o^_^o)
写真やDVDも楽しみで〜〜す!

2学期もよろしくお願いします。
ありがとうございました。

投稿: きょん | 2011年7月21日 (木) 11時34分

>きょんさん
お泊まり保育。無事に帰れてよかったです。本当に、ひとりひとりの命をお預かりしているので、緊張感がバリバリなんです。無事が何より、と、最近の痛ましいニュースをみて、思っています。

投稿: まり | 2011年8月17日 (水) 05時02分

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