卒園してもリトミック
巣立ちのシーズンが近づいてきていて、
「卒園してもリトミック続けたいな」
という声をよくいただいています。
私が属している会をご紹介してもいるのですが、
「リトミック」だけ、しかも小学生というのはなかなかないなぁ、と思っています。
たいていは、音楽教室のセットの中にあって、
ピアノや、他の楽器の教育の手助けとして位置しているのがリトミックだからです。
リトミックのもともとの成り立ちも、
作曲家で、音楽教師だったダルクローズが、音楽教育のために、
身体で感じる事が大事だと発見した事がはじまりとなっています。
幼稚園でリトミックをとりいれているところのほとんどは、外部からリトミックの専門家を招いていることでしょう。私の友人も何人かは、招かれて通っています。
私のように、いつも幼稚園にいて、リトミックをしていない時には、ぞうきんを持って歩いていたり、
延長保育のバッジを配ってあるいたりしているリトミシャンは、珍しいと思うのが自慢です。
私にとって、リトミックは生活だからです。
運動会の季節には、園庭でやるリトミックだと思って、テーマを持ったおゆうぎにとりくみ、
おゆうぎ会の季節には、グループレッスンという感覚で、その子たちが持っていて、私に聴こえてくる音楽を動きにして振付けているつもりです。
私の恩師は、「階段降りるのもリトミック、家事もリトミック」
と、言ってくれましたが、
私に言わせれば「畑もリトミック」
宇宙はリズムに溢れている事を感じます。
幼稚園生活とリトミックは、
切っても切れない関係です。
私のマイブームが、リトミックに活かされ、それが保育生活の中にも伝わって、自由遊びや、ご家庭に帰ってからフラッシュバックすることもあるでしょう。
リトミックに、今日は何をとりいれようか?
今のこの子たちにとっての旬を感じられるのは、日々の生活をともにしているからだと思っています。
一方で、
最近では、リズムの専門家のパーカッショニストと一緒に、
いろんな場所でワークショップを展開する修行をしていて、
「楽器づくり」「サンバ」「パーカッション」というタイトルの他に、
「リトミック」を紹介するような講座も持たせていただいています。
今年度は、リトミックを3ケ所の大人の方の研修の場でした。
幼稚園でもやった「大人リトミック」に近い形なので、ご想像のつく方もいらっしゃると思います。
私の幼稚園でやっているリトミックが、
ちょうど成長したような課題をとイメージしてプランを作っています。
毎日リトミックに親しんでいる方たちではないし、頭も身体も固くなっています。
実際のうごきのお手本が必要なので、私自身が動き、音の部分は、アフリカの太鼓で伴奏してもらっています。
アフリカの太鼓には、セラピー効果もあるので、
自然と身体が動く魔法がかかります。
年中さんのリトミック参観で、いろんな楽器の音色をクレヨンで描く「サウンドスケープ」という活動は、音でつくる地図のようなものです。
特別支援教育のカウンセリングでの「箱庭づくり」のようだとも思って大切にしている活動です。
これを幼稚園では、私が集めた世界中のおもちゃ楽器で彩ります。
成長させたおそとリトミックでは、アフリカやブラジルの種でできたジャラジャラする楽器と、
アマゾンの鳥の笛で演奏してもらっています。様々な汽車の笛もでてきます。
幼稚園で、私がやっているリトミックも、もちろんコドモだましではないように気をつけてはいますが、対象が幼稚園生でない場合のリトミックは、内容が違ってあたりまえと思っているのです。
別に月イチで園主催で行っている「未就園児リトミック」は、親子のふれあい、ママのぬくもりがテーマです。自由に楽器に触れ合える空間、何でも受け止めてあげられる空間を、まだ社会の一員ではない幼児とママのために提供しています。
私のリトミックで育った卒園児たちに、
生のパーカッションをふんだんに使った「お兄さんリトミック」を体験させてあげたい気持ちもあります。
でも、幼稚園を会場にした場合、主催は園となるので、園の収益にならなければなりません。
そうなると、私がひとりで教える形。
成長した形をイメージするのには、もうすこし時間がかかりそうです。
「幼稚園でのリトミック、楽しかった」
という思い出を閉じ込めておいて、
3年に一度の同窓会で、プレイバルーンをするというのも、
良いタイミングなのかなぁ、と、思っていたりもします。
とにかく、わたしのリトミックに、
暖かい評価をいただいて、とてもありがたく思っています。
もし、タイムマシンがあったら、
23年前、ひょろひょろの痩せっぽちで、
「幼稚園児、ホントは怖いな」
と、正直、思っていた自分に教えてあげたいと思いました。
ありがとう。
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