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せんせいの思うこと2

先生の思うこと 
おゆうぎ会
おゆうぎ会に「ゆうぎ」と「げき」があるのは、それぞれの領域が違うものの発表という意味です。
ご存知のように、幼稚園は保育園と異なり文部省の管轄であり、小学校の教科のように6つの領域に活動がわけられています。
「げき」はそのうちの「言語」の領域。ことばの発語が大きく成長した事、クラス全体でひとつの物語を何回も読み込み理解できたことを発表するのが目的です。だから、台詞の量は、物語の進行もあるけれども、その子にあわせて先生が工夫をして発語しやすくしているのです。物語を共有する事が目的なので、それぞれ公平に出番があるわけではないのです。「あかずきんちゃん」なら、主役のあかずきんは、通常前半、後半などで分担し、その他の登場は希望に合わせて、発語の状態なども考慮して台詞をきめていきます。
練習がはじまれば、台詞はみんなのものですから、急にあかずきちゃんが欠席しても代役はだれでもできます。みんなの劇なのです。
最後の練習では、それぞれがやりたい役を交代して楽しむことさえあるのです。
これも、当日だけ切り取って観ると、◯◯ちゃんの台詞の量が多い、少ないといった話になるので、少し寂しい気もします。練習中に、がんばりによっては、ふたこと、みこと増えたりするのが台詞です。もし、保護者が少ないと感じても、その子の負担を考えて、発語のしやすいことばに変わったのかもしれません。
ともあれ、先生は台本をかくプロではないので、お気づきの点もあるかと思います。職員で知恵をあわせて助け合って対処していきたいと考えています。

「おゆうぎ」の領域は「表現」です。音楽を耳できいて、その中に含まれるメッセージや、感情を身振りで表すことはとても難しいことです。反面、こどもならではの感性で、ヒトの心を打つ動きをしてくれることもあります。
「げき」では、たとえだれかがパニックになって進行しなくなっても、一時的に中断してしきりなおしをすることができますが、
「おゆうぎ」は時間の流れの作品なので決して止めることができません。
それに、想像してください。
幕があくと、向うピアノがあるわけでもなく、
演技の小道具を持っているわけでもない。
基本的には、身ひとつで人前にでるのが「おゆうぎ」です。
どんなにドキドキする事でしょう。
でも、舞台経験のある年中、年長さんで「おゆうぎ」を希望する子は、
このドキドキ感を味わいたいといいます。
もちろん、なかには「劇」で台詞を発語するのが苦手なので、
劇のほうが気楽という子もいます。
どちらを選ぶかは、その子次第なのです。

おゆうぎの選曲については、
おゆうぎかい全体を見渡して、通しでみるお客様が飽きないように、
バラエティに富んだものにするという事でジャンルにかたよりがないように気を使っています。
例えば、「童曲」こどものための曲で「おかあさんといっしょ」などの曲があてはまりますが、この時に同じ園児が昨年と引き続いて「ディズニー」にならない等の配慮をしているつもりです。
「なつかしい曲」、「英語の曲」「アニメ」など、ひとつの年度に複数のジャンルが重ならないなどにも気をつけています。
登場時間は目安として3分としていますが、童曲などでは、わずかに3分に達しないこともありますが、それでも表現の目的が達成されていればと思っています。逆にポップスなどで4分ちかく不公平を感じる場合には、登場をバラすなどの工夫をしています。音楽なので仕方がないと思っています。

余談ですが、3分のおゆうぎと劇を比べたときに、目安として12分の劇が時として長く伸びている場合、不公平を感じられる方もいたようです。これは、劇がもとから15分のものを設定したのではなく、練習の過程でどんどんできる事が増えていって結果的にエンディングに歌う曲に振り付けがついたものがあったからです。これについては、全体を見渡す役、舞台監督である私の立場としては、バランスをとる方向も頭には入れているのですが、伸びるものは伸ばしたい、ちょうど積み木を積み上げていったようなイメージでとらえています。我が子だけではなく、そうやって舞台をつくる過程をみんなで共有したとご理解いただきたく思います。

ともあれ、一番大事なのは、その曲を園児たちが気に入るかという事が一番大事な事なので、何回もこどもに却下されたり、相談をしたりと時間をかけているところです。

「俺は本当はおゆうぎにしたいけれども、お母さんがげきにしろといったからげき希望」といったことばがこどもの口からでる事があります。
どちらが得で、どちらが損という事は決してありません。
こどもたちがやりたい方、どっちにいっても結局はクラスとしてみんなで関わっていくのです。

卒園したあるおゆうぎが大好きなある女の子はこう言いました。
「わたしはおゆうぎが本当に好きだから、げきにする。そして、練習のときにおゆうぎがおやすみの子のかわりにはいってあげるの。そうすると、毎日ちがうペアのところでおゆうぎができるから。」

もうひとり、この時期になると思い出す名セリフ。
「先生、変更可能?」
これは、おゆうぎと劇の希望のファイナルアンサーが今日ではない事を確認するために年長さんが言ったことばです。いつまでなら、替えられる?

そうです。
一度、配役を決めたとしても、
「衣裳のお知らせ」をだす白い紙をだすまでは、いくらでも変更ができ、いろんな役をおためしすることができるのです。

そんなたくさんのチョイスをつくるための、今が貴重な時間を過ごしています。

ご理解を賜りたいと思います。

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コメント

お久し振りです。職場がディスクワークになり毎日ひらくのが日課になった今日この頃。「最近更新ないなぁ・・・。まり先生またへこむことがあったのかな???」って心配していました。
ながい間お世話になり共に同じ時を過ごしていたのですもん。いろんな事をこの日記で感じてしまいました!!

そろそろお遊戯会!!っとその前にある方からのお説教・・・。などなどこれから本腰を入れて頑張らねばならぬ前のダメだ
し・・・。(超へこみますよね・・・)今となってはそれもまた良き思い出???ですけど。
お遊戯会は先生たちにとって一大イベントですよね。
一生懸命、子供たちの個性、その子その子一人ひとりの輝けるキャラを作り出してあげれるよう先生方は必死で頑張ってるんですよね!!!なかなか理解されませんが・・・。

またそんな時期が来ましたね・・・。
今は「がんばれー!!」としか言えませんが
また『変更可能?』や現場監督、代役奪い合い合戦が繰り広げられる最高の現場にして盛り上げて頑張ってください!!
かげながら応援していますよ~~~!!

投稿: じゅんぴぃ~ | 2007年10月24日 (水) 09時50分

>じゅんぴぃ〜
おお。ありがとうありがとう。
昨日も若手2人とツタヤにいって途方にくれましただ。
じゅんぴい〜にとっては、
もはやそんな日々さえ懐かしいのね。

今年は誰が現場監督かしらねえ。
園児で、とっても舞台づくりがすきなヒトって、
練習はじめるまで意外とわかんないものねぇ。

最近ねぇ。
息子の宿題がおわると、もう寝る時間で、
パソコンを開く余裕がなくてねえ。
なんで、あんなに宿題するのに時間がかかるか、
今度会ったら、彼にいってやってよ。

はげましをありがとう!!!
がんばるね。
みんなにも伝えておくね。

投稿: まり | 2007年10月25日 (木) 05時29分

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